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ふわり ふわふわ




地に足のついた歩き方 故郷の錦で飾る
全国各地で作られていたそして今なお作り続けられている
身近な和服、和装小物を紹介していきます。


神戸で買った神戸下駄 そのニ
兵庫県神戸市垂水区
垂水区HomePage

神戸下駄を求めて神戸に残る履物屋さんを探す旅の第二段です(^^)
今回はインターネットの着物仲間に教えていただいた
兵庫県神戸市垂水区の履物屋さんに行きました。

垂水センター街の「奥畑屋さん」は
台と鼻緒を選んで、足の大きさにあわせて
鼻緒をすげていただく、昔ながらの履物屋さんです。

台はもちろん「神戸下駄」
鼻緒は私の手持ちの下駄には無かった
大島紬の鼻緒を選びました。

鼻緒をすげる30分くらいの間
奥畑屋さんのご主人が
鼻緒をすげるのを拝見させていただきながら
お話をうかがいました。

15年ほど前には、お正月には皆、下駄を誂え
行列ができるほどだったそうです。
昔からその土地に住んでいた方が
当たり前に下駄を履いていたのでしょうか、、、

阪神淡路大震災以降
鼻緒に足を通す方が少なくなったそうです。



私が鼻緒をすげてもらっている間
親子連れのお客様が
お子様用の下駄を買われていました。

「お正月にはウールのアンサンブルにあわせて着ると良いね」
奥畑屋さんのご主人のお母様が
そう話かけるのを、ぼんやりと聞きながら
私はご主人の手の中で仕上げられていく
私の下駄を見つめていました。



台や鼻緒の豊富さは
おそらく東京や京都の履物屋さんには
かなわないかもしれませんが
奥畑屋さんの下駄は少数精鋭
「こだわり」にあふれています。


「台」
鼻緒の位置が、普通の下駄に比べると
後ろにすげてある「坪下げ」の台です
鼻緒がまるで後ろの歯から生えているように見えます。

上:奥畑屋さんの神戸下駄
下:まるよし履物店さんの神戸下駄

「前がね」
鼻緒の紐を隠す「前がね」の部分は
普通は2本の釘でとめていますが、3本の釘でとめ
普通のものに比べてはずれにくくなっています。


前がねに「特注」の文字が、、、

前がねの前に打ち付けられた皮は神戸下駄の欠点
「前がねが直接地面と当たってはずれやすくなる」を
皮をつけることで地面と当たる衝撃をやわらげています。

まだまだ着物初心者の私は
家に帰って、他の下駄と比べてみて
始めて奥畑屋さんの「こだわり」がわかりました(^^;

奥畑屋さんでは持参した下駄の鼻緒のすげかえ等
メンテナンスもしていただけるそうです。

これから足しげく通わせていただいて
奥畑屋さんの「こだわり」を
学ばせていただこうと思いました。



垂水区HomePage
財団法人 阪神・淡路大震災記念協会
奥畑屋さんはコチラの141番です。




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