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ふわり ふわふわ




地に足のついた歩き方 故郷の錦で飾る
全国各地で作られていたそして今なお作り続けられている
身近な和服、和装小物を紹介していきます。


古渡もめん しじら織の単衣
東京都 中央区 日本橋 久松町
中央区役所ホームページ


盛岡に二年赴任したあと
東京に一年赴任しました。

東京にいる間の週末は
よく浅草で遊んでいました。

モツ煮やセンマイの刺身を肴に
ホッピーを飲んで
浅草寺温泉で汗を流し
助六寿司をつまみながら落語を見る
なんてことをして遊んでいました。

今思えば、何故あの頃
着物を着ていなかったのか、、、
つくづく(もったいないことをした)と悔やまれます。

さて浅草からは離れますが
東京の日本橋には
木綿製品を製造されている
株式会社 古渡さんがあります。

「古渡もめん」は
その株式会社 古渡さんの製品の一つです。

古渡もめん 648
黒地に白の縞と麻の葉

二つの古典柄を組み合わせているだけなのに
とても斬新に感じました。

実は、この古渡もめん
柄以外の二つのものが重なっているそうです。

この大胆な柄は
先染めした、しじら織の反物を抜染し
染め直ししたものだそうです。

二つの古典柄を持ち
先染め後染め二つの技法を経て
染め直し前と染め直し後
二つの故郷を持つ古渡木綿

着物の楽しみを幾重にも重ねた木綿が
浴衣を誂えるくらいで楽しめる、、、
(これは一つのってみよう)と思いました。

以前から黒地の長着が欲しかったので
黒地に白の縞と麻の葉の柄の着尺を選びました。

縞と麻の葉の二つの柄は
まるで「片身がわり」に
仕立てたように見えます。

さすがに大胆な柄ですから
迷いに迷いました
染織工房 勝部さんで
何度も着尺を開いては見直し
始めて着尺を目にしてから
3度目の訪問でようやく決断しました。

これだけハッキリとした柄物は始めてでしたので
帯をあわせる時に、とても悩みました。
私は献上柄の帯が好きで、濃いグレーの献上柄の帯を
あわせようともくろんでいたのですが
長着の柄に、献上柄が重なると
少し五月蝿く感じてあきらめました。

そこで手持ちの帯の中から比較的無地に近い
黒地の縞の帯をあわせてみました。

中央区役所ホームページ
染織工房 勝部



ふわり ふわふわ

安物がいの銭失い
無くした銭で学んだこと

地に足のついた歩き方
故郷の錦で飾る

深き夢見し 酔いどれて
ふわり ふわふわと
風をまとい 土を食らう

「漂うだけ ただ酔うだけ」と
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