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ふわり ふわふわ




地に足のついた歩き方 故郷の錦で飾る
全国各地で作られていたそして今なお作り続けられている
身近な和服、和装小物を紹介していきます。


柳井縞の単衣 
山口県柳井市
柳井市役所ホームページ

〜故郷の錦で飾る〜

山口県下関市出身の私は
染織地図を見るたびに
出身の山口県の着物の無いことを
いつも悔しく思っていました。

そんな、ある日のこと
ネットサーフィンをしていると
「柳井縞」という言葉が目にとまりました。

調べて見ると「縞」は木綿の着物のことを指し
柳井は山口県柳井市のことだそうです。
「山口県柳井市に木綿の着物があったのです!」

早速「柳井縞」で検索すると
柳井市のお土産屋さん藤阪屋さん
柳井縞のことが詳しく解説されていました。

柳井縞は綿商人が原料の綿と手間賃を職人に渡して
出来上がった製品をひきとる「綿替」として発達したそうです。
高い品質保証で江戸中期には、全国に知られましたが
明治後半、姿を消してしまったそうです。
藤阪屋さん柳井縞とは?を参照しました。

藤阪屋さんは、その柳井縞を
「新生柳井縞」として復活させ
小物を販売されています。

柳井縞は、しっかりとした厚手の
手織りの藍染め木綿です。

私がホームページを拝見した時には
ちょうど柳井縞の反物を限定で販売されていました。

よく着物は縁と言いますが
(山口県出身の私が、柳井縞を着ないでどうする!)と
私は少し興奮気味に、柳井縞の入手を決めていました。

藤阪屋さんから届いた反物を
染織工房 勝部さんに仕立をお願いし
単衣に仕立てました。



鉄道唱歌 東海道唱歌には
西陣織と京友禅がうたわれています

52.神社仏閣山水の 外に京都の物産は
西陣織の綾錦 友禅染の花もみじ

柳井縞も西陣織や京友禅と並び
鉄道唱歌 山陽道唱歌にもうたわれるほど
明治初期には全国に知られた名産だったようです。

24. 風に糸よる柳井津の 港にひびく産物は
甘露醤油に柳井縞 からき浮世の塩の味

柳井縞は薄物の季節に着るには
少し厚い生地ですが
私は、この柳井縞を着て
西陣織、京友禅の町、京都の
祇園祭に出かけました。

なんといっても「山口県の着物」を着ているのですから、
少々の京都の暑さは「意地」で乗り切りましょう。

故郷の錦で飾った誇らしさを胸に
コンチキコンの音を背にうけて


鉾よりもビールケースの方がキニナル、、、


漂うだけ
ただ酔うだけ



柳井市役所ホームページ
柳井縞の育まれた、柳井市は白壁のある着物の似合う町です。
私はお盆に帰省の途中、柳井縞を着て寄って見ようと思っています。

一足早く柳井に訪れた美遊人さんから
白壁の町 柳井を掲載したご連絡をいただきました
美遊人さんはご夫婦で着物を楽しまれています。
着物での旅行記はおすすめです。

藤阪屋さんには、柳井縞の機織体験コーナーのある
やない西蔵がもあります。

染織工房 勝部さん



ふわり ふわふわ

安物がいの銭失い
無くした銭で学んだこと

地に足のついた歩き方
故郷の錦で飾る

深き夢見し 酔いどれて
ふわり ふわふわと
風をまとい 土を食らう

「漂うだけ ただ酔うだけ」と
ただ意地を張っているだけ


メールを送る ttanabe@kh.rim.or.jp