天草から長崎の船
天草から長崎の船

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 朝6:30頃起きる。今日は何とか9時台の船で長崎に渡りたいので急いで歯を磨いてベッドをたたみ、7:00ごろから一人で朝食、急いでパッキングして小雨の中7:48YHを出発する。R324を反時計回りに走る。8:05ごろ目にゴミが入り、とても痛くなり目薬で洗い流すがなかなかとれない。船の時間が迫っているのに...。走り出して鬼池港で少し休憩、8:37出発する。通詞島へ渡り、すこしだけ島をぶらつく。9:04急いで出発する。しかしここらから急に向かい風となり20km/hしか出すことができない。何とか必死で富岡港に9:40着くが、フェリーはちょうど港から離れていってしまった。悔しがっても仕方がないので次の旅客船で渡ることにする。待合室でしばらく休憩する。船の会社の人に旅客船に自転車をばらさず積めるかを聞くと、OKとのことだ。売店に「こっぱもち」というのがあったので買って船に乗る。自転車は船の最後尾にくくりつけられ、私は船の中で寝ている。

 12:40茂木港に到着。自転車はおろせないので乗客が降りてから少し離れたところに船を着け、そこからおろす。久々の長崎県本土だ。対馬には2年前に行ったので長崎県へは行ったことになるが、確か本土は8年ぶりくらいだろう。眠いのもそこそこにすぐに走り始め、R324を長崎市街に向けて走って行く。最初は全く上りがなかったがすぐに上り始める。しかしなんとか足をつけずにピークのガソリンスタンドまで上ることができた。我ながらびっくりした。そして長崎市街への下りだ。

 下りきったところで13:21外国人のMTBカップルに出会う。日本語がぺらぺらで、聞いてみると神戸の六甲アイランドに住んでいるそうだ。日本語がうまくて助かった。彼らと別れた後、13:40長崎駅に到着。やはり長崎は坂の町なので自転車がほとんど見あたらない。8年前に来たときと変わっていない。すぐに佐世保に向けて北上しようと思ったが、急に五島列島へ行きたくなりフェリーの時刻を聞いてみると17:00出発だ。結局五島列島へ渡ることにする。もう予定は完全に狂ってしまった。もしも天草下島でフェリーに乗船することができていたらおそらく行かなかっただろう。フェリーの時刻までどこかで観光でもして時間をつぶすことにする。とりあえず平和祈念像を見に行こう。出発しようとすると、中学生らしいMTBが「どこから来ました?僕暇なんですよ。」などと話しかけてきて、結局なぜか一緒に行くことにする。途中で「その自転車に乗ってみたい」とせがんできて、断れない私は乗せることにするが、案の定すぐにこけてしまった。やっぱり20kg以上の荷物を積んでいる自転車になれない人は乗るべきではないことがわかった。

 とりあえず原爆資料館へ行く。手前に坂があり、標識を見ると「15%」とあったが、ギアを一番軽いものにしてノンストップで上ると、距離もさほどなかったのでなんとか上ることができた。後ろで中学生が「待って〜」と言っていたが、待っていたら押しが入ってしまうので無視して上っていく。中学生は鍵をもっておらす、2台の自転車に鍵をかけ、原爆資料館の建物に入り、切符を買ったらいきなり中学生が「僕すぐ帰らなければならないのですよ」とほざきだす。鍵を渡して自分の自転車だけかけてもらうのは信用できないので仕方なく自転車の方に戻り、私の自転車だけに鍵をかけ直して別れる。中学生は今度神戸に住むらしく「町中で会えたらいいですね」と言うが、私としてはもう2度と会いたくない。そして町中で会ってもわからないだろう。他人に振り回されるのはあまり気分が良くない。それからふたたび原爆資料館へ行き、入場する。長崎の原爆は第二目標で、第一目標の小倉が視界不良だったため長崎に落ちたことは、今回初めて知った。それにしても原爆の威力のすさまじさを改めてわかった。今ある核兵器は当時の広島、長崎型以上の性能を持ち、もしもこれが一発でも大都市上空で炸裂したらどうなることだろうか。それから建物を出てから平和祈念像を探すが、結局わからなかった。近くの店に入り、皿うどんとカステラを頼む。長崎の皿うどんは麺が細くて堅くておいしい。

 そして港へ戻り、福江島までの切符を買って乗船する。2等客室で寝ている。これからのことは後で考えよう。もう予定が完全に狂ってしまった。そして20時すぎに福江港に入港した。さて、今日はどこでテントを張ろうか?自転車のライトをつけようとしたら、電池が切れていたので近くの店で電池を買う。ついでに夕食を作るのが面倒なので近くの弁当屋で弁当を買う。それにしても福江港はタクシーもあるし、結構都会な島だ。

 キャンプ場を探してうろうろしていると、バックパッカー2人組がいたので話しかけて一緒にキャンプ場を探す。結局近くの公園でテントを張ることにする。テントを張ってあたりを散策する。すると、少し離れたところにトイレがあり、水は近くにあった。近くのベンチで3人でビールを飲む。私はランタンをだし、明かりをつける。やっぱりランタンがあると、雰囲気が全然違う。ランタンはキャンプの必需品だ。いろいろ旅の話をして23時頃寝る。

本日の走行距離:50.9km



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