経済系 最終更新04/24 '09

この世で商売をする限りにおいて、経済の流れから目を背けることは出来ない。
毎日、ちゃんと日経新聞を読むのは当たり前だが、たまにはこういう経済と言うものを体系立てて書いているものを読むのも必要だ。
新聞やTVから仕入れた情報は、こういう高度な経済学者の視点から精査されるとより理解度が高まると思われる。

しかし如何に経済的な知識を詰め込んでも、商売のセンスが無い奴は駄目ですな…そして何よりもツキがないと全ての知識・智恵は活かされる事なく消え去る事となる…とそんな事も判るようになった今日この頃のオヤジ…。

クルーグマンの視座 ポールR.クルーグマン著 04/24 '09


北村行伸訳
東京出張の帰りに羽田空港の書店で目に留まったのがこの本。
ポールR.クルーグマン(Paul Robin Krugman)とはプリンストン大学教授で経済博士。2008年ノーベル経済学賞受賞者。

そう、ノーベル経済学賞受賞者が書いた本…というだけで買ってしまった…。買った瞬間に難解な経済書を買った後悔がたったが、飛行機を待つ間と乗っている間に大部分を読んでしまったが…。
確かに簡単に読める訳ではないが、難解ではない。
内容は著者がDIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(HRB)に1994〜2004年にかけて書いた経済論文とインタビューを収めたものである。
よって、タイムリーな話題では必ずしもないが、アメリカ経済がITバブルの真っ只中でニュー・エコノミー論華やかなり頃に、平気で冷や水をぶっ掛けるような議論を吹っかけていたのは痛快であると言えよう。

実証経済学者ではない著者が統計に現れにくいバイアスを読みきる力を発揮し続けていたところが驚きである…。
ちなみにクルーグマンはブッシュ大統領の政策批判を続けたリベラル派経済学者でもある。
ま、堅物の社長さん相手に「日頃から、アンテナを広げ、色々勉強してます。」と言う姿をかもし出すには絶好の本だが…それだけならもうタイムリーな時期は過ぎ去った。何かの機会で読み返す事はあるかもしれないが、多分もう読まないだろう…歴史は繰り返すが経済は振り返るより先に進む方が早い。
所詮、営業中の話題作り程度の興味関心しかないので、僕がこの本の奥の深いところなんか判る訳がないのである。

読み物的な面白さ
内容の充実度
難易度
探求者へのお勧め度は
★★☆☆☆
★★★★☆
★★★★☆
★★★★☆