萩諸島の旅 初めてのバックパッカー その1


7/18

 仕事を何とか22:30で終え、急いで寮へ帰り荷物をまとめる。今回の3連休は初めてのバックパッカーに挑戦だ。一体どのような世界が待っているのだろうか?冬に痛めた肩がまだ治っていないのが心配だ。全く用意をしておらず、部屋のあちこちから道具を色々引っぱり出す。水筒をにおってみると、とても臭いので持っていくのをやめにする。ウォータージャグもにおってみると臭いが持っていくことにする。

 荷物を急いでパッキングして寮を出発する。駅まで歩いていく。いつもは自転車だが、ザックを担いでみて自転車よりも自由ということを実感する。しかし自転車の時は荷物は全てキャリアに乗せており、自分の身は楽だった。足取り軽く、市営地下鉄西神中央駅に到着。思ったよりも楽だった。そして23:23発の電車に乗る。これは新神戸行きの最終で三宮へはこれが最終の電車となる。途中にローソンに寄らなくて正解だった。腹が減ってきたので電車の中でウェストバッグにあったお菓子を食べる。

 三宮ではローソンで夕食を、そして忘れてきた歯ブラシを買う。アーミーナイフと直前に買った万歩計を持ってくるのを忘れてしまったことに気づく。そして寝台特急「富士」に乗る。自分の席に人がおり、聞いてみると友人が怪我をしているそうだ。席を代わってあげ、上段に人が来ないというので上段に荷物をあげる。そしてやっとのことで夕食にする。しかし車内は蒸し暑い。



7/19
 朝、乗務員が起こしてくれた。早速起きて歯を磨く。外を見ると厚東の辺りだ。とても懐かしく思う。隣の人と話をして厚狭で降りる。時刻表を見ると「あかつき」が厚狭を0:19発で大阪方面に朝に着く。これを利用すると長門の祖母の家に立ち寄ることが出来るので早速帰りを22日の「あかつき」にする。

 懐かしい山口弁に耳を傾けつつ駅のうどんを食べる。それから美祢線に乗る。子供の頃は毎年夏に長門へ来ていて、毎年美祢線には乗っている。そして長門市駅に着き、祖母の家の電話番号を調べる。山陰線に乗るとロードレーサーの輪行が2人おり、話をする。萩から北九州まで走るそうだ。

 東萩駅に着き、レーサーたちと別れて港に向かって歩き始める。てくてくと萩港まで歩き、まずは相島行きの船に乗る。約40分の間デッキに出て外を見ながらうとうとする。下船すると、同じ船に乗っていたMTBがいて挨拶、少し話す。すぐ次の船で萩へ戻り、見島へ行くとのことだ。別れててくてくと歩き、とりあえずは高いところでよい見晴らしでも見ようと思ったが、5万図にない細い道ばかりですぐに道に迷ってしまう。そのうち先ほどのMTBと会い、一緒に行動する。彼はSHIMADASのコピーを持っており、人目で島好きとわかる。聞くと、170島くらい訪れており私よりもすごい人に初めて会った。この島は道が細いのでトラクターなどが来たらよけるのも一苦労だ。しばらく高台を探すも見つからず、結局は港に戻る。MTBが先に行き、私も迷いつつも低い方へと下って行き、何とか港まで戻ることが出来た。MTBはスイカを買い、値段を聞くと一玉200円だ。

 帰りの船でうとうとするが、島を見るとどの島も平べったくて同じような形をしている。

 萩に戻り、2人で昼食代わりにスイカを食べる。200円にしてはとても甘い。中がスカスカなのはしかたがないが。手や顔をどろどろにしながら2人で島の話をする。ふと下を見ると、フナムシがスイカの汁に集まっている。フナムシも甘い汁が好きなのだろう。私が「来る途中に櫃島の渡し船があった」との話をすると、MTBは早速探しに出かけた。この暑い中長いジャージを履くのはつらいので半ズボンに履き替える。そして見島への切符と絵はがきを買い、MTBが戻ってきたので乗船する。聞くと、櫃島まで一人4000円だ。

 見島までの船では眠くなったのでデッキにマットを引いて2人で座って寝る。海の深い青が印象的だ。だんだんと見島が大きくなってくる。と同時にずっと座っているのでお尻も痛くなる。ふと海を見ると、トビウオが水面すれすれを飛んでいた。そして見島の本村港に到着。MTBはここで降りていった。キャンプ場での再会を誓う。ここ本村港でほとんどの人が降りていった。30分位してからもう一つの港である宇津港に到着、早速出発する。近くの売店でキャンプ場のことを聞き、何も買わないのは悪いと思い、かまぼこを夕食用にと買っていく。

 とぼとぼと歩いて行き、砂浜を越えて宇津観音堂近くの高台に上がって行くとやたら大きなアンテナに発電機をつけた無線の人が交信している。タープではなにやらノートパソコンで記録をつけているようだ。近くの芝生のキャンプ場であろうと思われる所に行ってみるが、トイレ、水場がなく仕方がないので砂浜まで引き返す。テントを張っているとMTBがやってきて、一緒に食事にする。近くにはトイレ、水もあり、結構いいサイトだ。2人でスパゲティなどを食べる。スパゲティは作りやすくて焦げ付かないのでキャンプでは最適だ。それから22時まで色々島の話をしてから寝る。それにしても月がやたらきれいだった。


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