8/8 久々の布団 (天塩〜稚咲内)
朝7時に起きる。湯を沸かして昨日の残りのご飯でお茶漬けにする。しかし今日はやたらしんどい。それに足が痛い。だが、あと5日のうちに宗谷岬までたどり着けばよいので楽勝だ。テントをたたみ、ポールを折りたたんでいるといきなりショックコードが切れてしまった。ザックがひっくり返り、外に固定していたポールが地面に擦れてしまい、ショックコードのゴムの大半が切れてしまっていたからだ。しばらくはコードのゴムを結ぼうとしようとしたがなかなか結ぶことができない。まあ、ゴムが無くても何とかポールは接続できそうなのであきらめる。近くにいた人と話をしたら、4人で徒歩で稚内から5日くらいかけて歩いてきたそうだ。私よりもきつい旅をしている人もいるのだ。私もがんばらなければ。10:50出発する。今日はよくて稚咲内までだろう。なにやら今日はしんどいのでしばらくは歩いて町へ行く。
コインランドリーを探して洗濯する。先ほどの歩きの女性がいたので色々話す。洗濯をしている間にお金をおろしたり、昼食を買ったりする。それから文房具屋でゴムひもを見つけ、早速ショックコードの代わりにする。ちょうどよい長さだ。これでテントを設営することができる。しかし今日は天気は曇りで気温もそんなに上がらないだろう。風は南風で追い風だ。コインランドリーから眺めつつ、こんな日に進むことができないことへのもどかしさを感じる。まあ、右足の痛みもまだ引きそうにないので休憩したほうがいいだろう。今日はどうしようか、これからキャンプ場に戻って連泊しようか、それとも少しでも進んでおこうか。稚咲内まで4時間、気合いを入れたら3時間位だろう。しかし、乾燥機は電気式なので乾くのが遅い。結局終わったのは14時を超えてからだ。また、外を見ると小雨になってきた。
意を決して14:45出発する。セイコーマートでパンとカツゲンを買う。ついでに稚内の情報誌をもらう。ここで先ほどの徒歩の女性がいたので挨拶する。外で食べていると、ライダーさんに話しかけられる。それから滑って行く。109号線を北上する。まずは天塩川を15:29超える。しばらくは歩道が続き、そこを滑って行く。ライダー、車、自転車の声援を受けてがんばって行く。そしてJAFMATEに載っていたパーキングに16:20着。ここはトイレしかない。ふと下を見ると、北海道の道北の地図になっていた。ライダーと少し話し、16:28出発。看板を見ると、あと1kmで北緯45度だ。しかしなかなか着かない。遠くの方になにやらドーム状の物が見える。あれが北緯45度の記念碑か何かだろうか。しばらく進むと、反対側の建物に自動販売機があったがなにも買わなかった。
そして16:56北緯45度通過点に到着。GPSを見ると、大体5秒位の誤差はある。しかし5万図ではわずか5ミリ位なのでさほど気にすることはないだろう。ザックに入れておいたGPSをウェストバックに付けるがすぐに落ちそうになる。幌延町と豊富町の境に17:19着。しかしこの道は本当にひたすらまっすぐだ。バイクででも走れば本当に気持ちがいいだろう。しばらく進むと救急車がサイレンをならして通り過ぎていった。事故だけは絶対に気を付けなければ。まあ、私が加害者側になることはほとんどないが、事故になったらせっかくの旅もいやな思い出だけが残ってしまう。それだけは避けなければ。サロベツは景色は単調だが、右に海、左にサロベツ原野の風景はすばらしい。たまに利尻富士の稜線が見える。そろそろ集落が見えだしてきた。稚咲内だ。もし、民宿でもあれば今日はそこで泊まろう。初日にユースに泊まって以来、全てキャンプだ。そろそろ宿もいいだろう。布団で体力を回復したい。
いきなり集落の一番手前で民宿が見えた。民宿浜サロベツだ。そこに泊まることにする。18:04どうやら泊まることができそうだ。宿泊客は伊丹からの夫婦、おじいさんと娘と孫だ。19:00から食事、それまでに風呂に入る。宿の人に聞いてみると、私も食事ができるようだ。食事は客みんなで食べる。その方が楽しい。食事は魚の煮付け、ギョウジャニンニク、味噌汁、イカの刺身、どれもうまい。食後、部屋に戻って書き物をする。しかし小さな子供は本当に元気だ。しかし今日は15時から滑り初めて大体3時間で25km位滑ることができた。やればできる物だ。まあ、追い風でフラットでなめらかな道だからだろう。曇っていたのでそんなに汗もかかず、のどは思ったよりも乾かなかった。しかし部屋の中で観光パンフレットの写真を見ていて、まず歩道はあるか、広さは、路面状況は、と見てしまうようになってしまった。まあ、一種の職業病の様な物だろう。明日はがんばって稚内まで進みたい。そして明後日はいよいよゴールの宗谷岬だ。
本日の走行距離 27.3km