95夏・北海道 初のキャンプツーリング その7


一生懸命走る

8/3

 朝6時前に目が覚める。昨日買っておいたパンを食べる。天気は晴れだ。さっそくシュラフを干す。荷物をまとめ、パッキングする。まずは展望台へ行ってみる。ここからは瀬棚市街が一望できる。8:40キャンプ場出発。左に生み、右に山を見ながらひたすら北上する。道はフラットでトンネルが多い。茂津多トンネル入り口に9:37着。止まらずにどんどん北上する。

 奇岩を見ながらオコツナイ大橋で9:50〜9:56休憩する。その後、止まらずに白糸の滝10:04、木巻崎10:18通り過ぎる。そして、ボトルのジュースが切れかけてきたので自動販売機を探すが、ごみ箱がないのであきらめる。10:40やっとごみ箱のある自動販売機を発見する。地図を見ると島牧YHの近くだ。少しジュース休憩する。しばらく行ったところで「生ウニ丼」ののぼりにつられて入ってゆく。久々のウニ丼だ。うだうだして11:25出発。

 結局賀老の滝には行かず、さらに北上する。鷹の巣トンネルを11:52、本目岬を12:07に通り過ぎる。島牧海水浴場に12:15着。ライダーが昼食を自炊している。12:21出発。ここらへんからアップダウンが多くなる。max90m位のアップダウンをクリア。弁慶岬に12:55着。トイレにMTBが立てかけられており、弁慶岬の標識の所に持ち主らしい人がおり、近寄ると、お互い「自転車ですか」と言う。福岡の無職の人で、旭川から宗谷岬、それから南下したそうだ。色々話す。そのうちにもう一台MTBがトイレに立てかけられた。MTBの2人は南下、私は北上なので別れる。結局1時間近くもいてしまい、13:52出発。

 風はしばらく追い風となる。ノンストップでどんどん進む。北上すると、向かい風となった。途中の工事の信号で一回止まったのを除くと、弁慶岬からノンストップで15:14尻別川の少し向こうのシェルプラザに着く。岩内まであと23kmだ。そこから小沢までは11kmだ。今回の旅はキャンプにも関わらずなかなか止まらない。シェルプラザでトイレ休憩。ただでは悪いと思いアイスクリームを食べる。味が濃く、うまい。自動販売機でジュースを買いボトルに詰める。日記を書いている途中、強烈に眠くなる。だいぶ疲れているのだろう。

 ふと空を見ると結構雲が出てきている。道を急ごう。15:50出発。明日は移動日なので今日は多少無理しても大丈夫だ。しかし足は結構痛い。今日は小沢から輪行して札幌まで行き、明日色々買い物しよう。電話でアテネ書房の電話番号を104で聞こうと思ったが間違って117を押してしまう。アテネ書房に聞いてみると、シックホックは去年で終わったそうだ。次にザ・パーティに問い合わせてみると今年も出すそうだ。どうやらアテネ書房とのつきあいをやめてしまったようだ。札幌の紀ノ国屋に明日出すそうだ。あることを期待して小沢駅をめざす。

 しかし、国道229号線のトンネルは大変恐い。両側で2車線とはいってもとても狭く、大型ダンプがすれ違えないほどだ。道路の右側の排水のための網は結構右に出てるし、電気が暗くて路面状況がよくわからなかったりするところがあったり、歩道が大変狭くて自転車を乗れなかったり、おまけに大型車が結構通っておりクラクションを思いっきり鳴らされ、生きた心地がしなかった。

 雷電キャンプ場の近くの海岸では警察らしい人が数人おり、海水浴客が心配そうな顔をしていた。どうやらだれか行方不明のようだ。私も事故に気をつけなければ。そういえば、今日はやたらと海水浴の人が多い。16:15〜24腹が減ったのでカロリーメイトとジュースで休憩する。恐怖のトンネル群をクリアし、やっと岩内町に入った。どうやら直江津からのフェリーが入ってきたようだ。適当に走って、16:52ふと建物を見ると、「道の駅いわない」があり、よくよく中を見ると2年前に来たところだ。これでやっと道南を制覇する事ができた!!!スタンプを押したりする。

 17:17スーパーであめ、カロリーメイト、チョコレートを買う。17:17国道276号線への入り口、国道276号線は、はっきり言ってアップダウンの連続だ。高さはさほど無いが、小刻みなアップダウンの繰り返しだ。道の駅のこのあたりの2.5万図ではアップダウンは大したことがないような印象を受けたが実際は全く違っていた。ふと横を見ると、まるで美瑛の丘陵地帯のような風景が目に入った。これで少しは疲れもとれたかもしれない。

 国道5号線を函館方面に入る。トンネルを抜けると、しばらくは下りだ。羊蹄山が上の方に雲がかかっているもののよく見える。そして18:03JR小沢駅到着。駅の時刻表を見ると、小樽方面は18:19発だ。時間が16分しかない。おまけにホームへ行くには階段の上り下りが必要だ。仕方なしにまずは荷物を、次に自転車を線路を越えて持っていきホームで分解する。そして何とか間に合い、小樽行きの列車に乗り込む。ワンマンカーの一両だ。後ろの出入口では輪行袋が4、5ヶあり、前の入り口から入る。そして車内で日記を書く。今日はライダーのピースサインの違いがよくわかった。反対側を走っていたライダーは、私を抜いていったライダーに対しては普通だったが、私に対しては動作が大きかった。やはり、自転車に対しては「頑張れよ」の意味が込められているようだ。まあ、私からしても、自転車に対してと徒歩に対してのピースサインは違う。もちろん徒歩の人に対しては「頑張って下さい」の意味を込め、声をかけるようにしている。しかし、昨日今日位からライダーの姿が目に付いてきた。やはり自転車は少ないとはいえ、昨日今日くらいからぼちぼち増え出してきた。

 さあ、今日はどこで泊まろうか?とりあえず洗濯をせねばならない。また、明日はシックホック、EPIガス等も買わねばならない。思い切ってイワタニプリムスのチタンバーナーを買ってしまおうかとも考える。洗濯は去年のGWにしたところでいいだろう。確かサウナ北欧の近くだったと思う。

 函館から岩内までを走破して感じたのは一つ一つ未走のところが無くなっていく事への寂しさだ。ちょうど、四端の最後与那国の西崎に立った時と同じような気持ちを感じた。しかし、旅の方法で見る風景や感じることは全く違うだろう。ユースなどの宿中心の旅とキャンプ中心の旅で感じることは違うし、自転車と徒歩、インライン等の別の人力による旅も見る風景、感じかたが全く違うだろう。私ははっきり言って人力以外の旅では満足できないだろう。やはり自分の生まれた国日本というものを自分の力だけで知りたい、また感じたいからだ。しかし、一度はバイクの旅もやってみたいと思う。いったいどんな風景が目に入り、そしてどんなことを感じるのだろうか、それを一度は知ってみたい。自転車と同じく風を感じるのがバイクだと思う。

 しかし車での旅ははっきり言っておもしろくない。九州のやまなみハイウェイを自転車で2回、車で1回走ったが車ではほとんど感動がなかった。また、列車だけの旅も自転車に比べて感動がない。以前、妻籠や寝覚めの床を自転車で行ったときは感動したのだが、桃岩荘の8時間コースを一緒に歩いた人たちと行ったスキーの帰りに立ち寄ってみたが感動はなかった。

 私は旅は自転車から入って今だに7年以上も続けており、その魅力を充分感じている。はっきり言ってやっているときは本当につらい事ばかりだ。特に、今回のようなキャンプはつらさの極致だろう。しかし、今回のキャンプで今までの旅の甘さを思い知らされた。やはり、キャンパーはすごい。それも、MTBの人は重いのにすごい!!私もMTBを持っているがはっきり言って全く体に合っていない。長距離が全く走れないのだ。もし、しっくりくるMTBがあったら一度林道キャンプツーリングをやってみたいと思う。まあ、今のレーサーはすごく体に合っており、とても乗りやすい自転車だ。今までは、日本の主な道路は舗装されており、レーサーで充分と思っていた。しかし同じ自転車でも違った世界を感じてみたい。MTBならダートでもOK。今回、奥尻島のダートでひどい目に会った。一度、MTBでダートも旅してみたい。チタン製のMTBを買ってフルチタンキャンパーにでもなろうか。

 しかし、今回の旅は予定よりもペースが早い。こんなのは初めてのことだ。小樽で乗り換え、札幌駅に20時頃着く。まずは土産物を先に買っておいて寮へ送る。ついでにTシャツを買う。出口ではサイクリング部の人たちが駅寝をするので混ぜてもらう。まずは自転車を組み立てて洗濯物だけザックに入れて洗濯に行く。去年のGWに来た「コインランドリーしろくま」だ。相撲取りの人が数人おり、結構混んでいる。近くのローソンでスパゲティを買って食べる。コインランドリーのおじさんといろいろ話したら、どうやら去年の事を覚えていてくれたようだ。うれしい。結構待ったが、洗濯、乾燥を終える。ここの乾燥機はガスで威力がすごい。30分で洗濯物、シュラフ、カッパが全て乾燥できたのは驚きだ。おじさんに「雨だったらここへ戻っておいで」と言われた。結局駅に戻ったのは12時位だ。何とか置いていた荷物も無事だった。缶コーヒーを飲んで寝る。明日は美瑛だ。その前に札幌市内で買い物だ。ソロのMTBがいたので話しかけ、コインランドリーのことを教える。

 本日の走行距離 135.7km



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