95夏・北海道 初のキャンプツーリング その5
今日の夕食
8/1
昨日はテントに入ってから大雨、強風だった。朝7時頃目が覚める。外を見ると霧雨だ。今日は15:00発の船に乗ればいいので青苗岬だけに押さえておけば楽だ。一昨日買ったバウムクーヘンと水の朝食。しかしこの公園の水は白濁していて、味もなんか変だ。しかしあまり気にしないでうがいをする。ラジオを聞いて、テントを撤収する。外では奥尻島の放送が鳴っている。子供による夏休みの注意事項などだ。9:15出発。ひたすら南向きの風に乗って南下する。だいたいアスファルトなのだが、所々ダートもある。道はだいたいフラットで、大半の岸は工事中、もしくはコンクリートだ。小さなアップダウンが2、3カ所あった。途中、軽装のロードレーサーを追い抜く。9:52初松前を越えた海岸から青苗岬が一望できる。
そして10:09奥尻島最南端の青苗岬に到着。ロードレーサーの人もいた。話しかけると、神奈川の人で何回か渡道しているが今回初めての道南だ。青苗岬は工事ばかりで、5万図とは全く違った様相を呈していた。しかし、一歩一歩ではあるが復興の兆しを確実に見せている。うれしいことだ。
レーサーと別れ、10:43出発。行きはダートの道だったので今度は漁港のコンクリートを走る。やはり走りやすい。ダートはリムのふれを起こしたり、スポークを折ったりするので走りにくい。松江からは全く民家や自動販売機がなく、ジュースが飲めない。やっと集落。自販機でジュースを買う。生き返ったようだ。赤石岬を越えたあたりにスポーツ店があったのでキャンプ道具を探すが、白ガス、EPIガスだけだ。インラインがあったので買ってこれで旅しようと思ったが思いとどまる。そして奥尻の集落に11:53着。奥尻郵便局で100円貯金、血圧計があったので血圧を測る。自転車に乗っていたのでけっこう高いのではないかと思ったが101/63だ。低いぞ。
昼食にしようと思い、集落の店をあちこち探すが、団体さんが入っていたり、定休日だったりしてなかなか開いている店が見つからなかったが、「吉野寿司」という寿司屋に入る。最初、ウニ丼が食べたかったので注文するが、ウニは今日の2時からしか入らない。今日が地震以来の初ウニだそうだ。仕方なく特上の生鮨を頼む。2000円は痛い。しかしうまい。今回の奥尻島は東半分しか走らなかったが今度来るときは是非とも西側も走ってみたい。
フェリーターミナルに13時着。これから出港までの2時間50分暇だ。しかしよくよく考えてみたら遅れた分を取り戻すことができて、結局は予定通りだ。ターミナルでぼけっとしていると、昨日一緒に走ったランドナーがやってきた。彼も同じ船に乗るようだ。彼は来たときと同じく自転車を分解し輪行していく。私は自転車を分解して泥を落とし、掃除をし、注油する。地元の子供の相手をしながら自転車を組み立てる。
さて、今日はどこに泊まろうか?シックホックが欲しい、洗濯をしたい。レーサーパンツもう一枚欲しい。4日間も同じ奴をはいていると臭い。風呂にも入りたい。いろいろ考えてみると、ユースホステルは大変贅沢な宿だ!!設備が整っており、不自由さを感じない。まあ、規則はあるが。去年までのユースホステルを主体としていた旅がなつかしい。荷物も今の半分で済んだし、風呂、洗濯も毎日できる。年をとるに連れてだんだんと旅が貧乏になっていくのがわかる。しかし今回は北海道でのキャンプの初めての挑戦で、是非ともオールキャンプでこの旅を終わらせたい。今着ている服も2日目でだいぶ汚れてきた。「STBのすすめ」、「全国駅前銭湯情報」を持ってくればよかった。
しかしどこの島でも船が生活物資を運んでいる。船は島のライフラインを実感する。今日は対岸が結構見える。15:50定刻通りに船は奥尻港を出港。なにやら歌がかかっている。あまり別れという印象は受けない。小笠原や礼文は別れの印象が強かったのだが。出港は外で見た方がいいので外へ出てみる。どんどん奥尻島が遠ざかっていく。ハデなペインティング、鍋釣岩、また上の方は雲がかかっており見えない。今度来るときは島を一周して見せよう。ふと横を見ると、テープが風にたなびいている。船は南東に向けて進む。天気は曇り、船室に戻ってテレビを見る。去年のGWに札幌駅前で写った「どさんこワイド212」が放送されている。また写ろうか、とも思う。まあ札幌はアウトドアショップやアテネ書房もあるし、立ち寄って駅に荷物を置いて買い物をするのもいいだろう。それよりも今日の宿だ。江差にコインランドリー、大きな書店、アウトドアショップがあればよいのだが、どれもなさそうだ。キャンプ場はかもめ島にしようか。
下船の時刻が近づくにつれ民謡がかかってきた。江差追分だろうか。外はすっかり曇りだ。港に着き、ランドナーと別れ、かもめ島の入り口に18:15着。ライダーが数人おり挨拶する。荷物を全て降ろし、階段を上る。上ってみるとそこは結構広いサイトだ。しかしテントは数張りしかない。自転車が1人、あとはライダーだ。近くのテントの人に挨拶し、一緒に洗濯物を水洗いする。神奈川の人で今回3度目の渡道のライダーだ。彼も今回で北海道一周が完成、初の道南だ。旅の手段は違っても私と同じだ。しきりにバイクの旅を勧められる。鉄棒に洗濯物を干した後テントに戻って食事にする。今日はミートスパ、サーモンリゾット、味噌汁だ。ストーブが持つかどうかが心配だ。しかし何とかスパゲティをゆで、味噌汁を作り、リゾットを作ることができた。しかしスパゲティのソースをランタンの上に乗せていたら袋が融けてしまい中身が出てきた。うーん、ランタンで食事を作ってはいけない。
隣の人が港でイカを買ってきた。さっそく明朝買ってみようと思う。食後、町に出て本屋を探すがもうしまったらしい。隣の人と飲もうと思い、酒とつまみをコンビニで買うが、戻ってみると腹痛で飲めないとのことだった。仕方なしにテント内で一人で飲む。飲んでいると、隣の人が洗濯物を取り込むというので私も取り込む。外はガスっており、町の夜景、海の漁火がわずかにかすんでいる。テントに戻ってまた飲む。
本日の走行距離 35.3km