1994年GW 東北・北海道touring その6

竜飛の階段国道

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 夜中何度か目が覚める。6:30ごろ起きる。思ったよりも体温は奪われていない。ラジオを聞きながら朝食にする。海の北側には北海道が見え,9ケ月ぶりの渡道への思いを馳せる。また,本州から北海道を見るのはこれが始めてだ。8%の坂を越えると,すぐに下りだ。しばらく平地が続き,いよいよ竜飛への山越えが始まる。12%の上りで,風が強いので押すことにする。

 1時間ほど押したら,9:35にピークの眺瞰台(485m)に着いた。霧で何も見えない。少し下った所では,まだ雪が残っていた。下りでは10%が続くが,霧で危ないのでスピードをセーブしつつ,霧が晴れたらアウトインアウトだ。

 竜飛の観光案内所でいろいろパンフレットをもらう。竜飛崎に10:10着。北海道や,渡島大島,渡島小島,そして下北半島まで見える。風が物凄い。売店でストーブに暖まり,水をもらい,フィルムを買う。無料休憩所でスタンプを押し,ラーメンを食べる。R339の階段国道を押して下りる途中,荷物がぶつかってブレーキの調子が悪くなる。下に着いて適当に荷物を直したら知らんうちに直っていた。まだ風を味方に付けられないままに向かい風の中R339を走る。厩石に12:25着。ここは竜飛の無料展望台で見たビデオにあった石だ。義経が北海道に逃げようとすると3頭の竜やら馬やらが出て来て北海道へ渡ったらしい。積丹にも義経伝説は残っているなあ。

 R280の駐車帯で13:05〜13:20まで食事の休憩にする。体が熱いのでTシャツ,レーパンだけになる。ここから長袖シャツを脱ぎ,上がTシャツ,トレーナー,レインウェアとする。きつい短い坂を上り,高野崎で休憩。焼イカの売店がちらほら見える。ここらもウニ丼がある。そういえば竜飛でもウニ丼,ここらもウニ丼がけっこう見掛けるが高くて食べる気にならない。夏の北海道では毎日ウニを食べていたのに,今回は出来るかぎりチープに責めるつもりだ。

 蟹田に入り,ツーリングマップのページを変えたが,変えたページのけっこう中ほどに現在地があり,なにか距離を稼げてトクした気分だ。13:25に蟹田駅に着き,キヨスクでボールペン,テレカを買い,おばさんと話をする。ねぶた祭りが終わってからここで安く買い,この町独自でまたねぶた祭りをやるそうだ。また,今の時期はヤマセが吹いて,風が強いとのことだ。駅の待合室はストーブが炊いてあったのでぬくかったが,外に出たらめちゃ寒かった。ひたすら青森市街を目指し,ペダルを漕ぎ続ける。

 17:10青森フェリーターミナルに着く。出港受け付けは出発90分前からとのことで青森駅で時間を潰す。一応港に「今晩の室蘭行き乗れますか?」と聞いたら,「予約でいっぱい」とのことだった。明日の夜便も同じ事だった。仕方がないので明日の昼便で室蘭に渡ることにする。まあ,今日まで 6日間走りっぱなしだったのでそろそろ休息日も必要だろう。なんとか昼便は予約できた。問題は今日の宿だ。はじめ,ビジネスホテルをあたってみるが,料金が5000円以上で,秋田とはえらい違いだ。次にサウナを電話帳で調べる。市内で近そうな所が一軒あり,そこに電話してみると,1800円だった。早速そこに決める。

 そして19:05青森駅出発。気温は11度だ。これまで粗食ばかりだったので今日くらいはいい物を食べたいものだ,と思い,先ずはガイドに載っていた民謡酒場に行ってみる。着いてみると,「今日は席がない」とのことであきらめる。次にねぶた祭りの話が聞ける駅前喫茶に行くがガイドでは無休とあったが休みだった。しかたがないのでサウナ近くの「だびよん劇場」という飲み屋に行ってみるが,場所がよくわからないのでコンビニで道を聞くと,「主人が亡くなったのでもう店をやっていない」との事だった。行きたい所にことごとく裏切られてしまう町青森,おそるべし町だ。

 取りあえずサウナの場所を確認してから近くの飲み屋に行く。ビール,突き出し,フジツボ,手羽ギョウザ,ご飯,味噌汁を頼む。手羽ギョウザは,ニワトリの手羽にギョウザの具を入れてあり,美味かった。またフジツボを初めて食べたが,主人から食べ方を教わる。殻の中身を爪楊枝でつついて身を取りだし,最後に残った汁を飲む。美味かった。しかし1食4100円はハッキリ言って後悔した。それからサウナに行く。仮眠室のイビキがうるさく,よく眠れなかった。

 本日の走行距離 106.81km



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