95年GW 日本海ツーリング その8


カヌーに乗せてもらう

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 6時頃目が覚め、近くの松島に渡る。何もなかったがもう一つ島を制覇できたのでよしとしよう。眠いので再びシュラフに潜り込んで寝る。再び起きると7:30だ。やはり昨日遅くまで起きていたので今朝は起きるのが遅い。朝食前にカヌーに乗せてもらう。靴をはきかえ、スプレースカートをはく。二人艇で、安定度は高いそうなので転覆はしないだろう。私が前で、おとうさんが後ろで舵取りだ。3年前に小笠原で漕いだ以来だ。結構進む物だ。しかし左肩が痛い。沖の方へ行ってみると結構うねりがあったが何とか乗り越える。2〜30分ほどで岸に戻る。しかし陸上からの風景と違い、海上から島を見るとやはり何かが違う。いい体験をさせてもらった。

 カヌーの後は朝食だ。米は能登島でもらった米だ。うまい。味噌汁はしじみの具が多くうまい。プリンやコーヒーまでいただく。再び色々話した後、テントの撤収にかかる。写真撮影、住所交換の後、10:57キャンプ場を出発。今度は島の南東部を進む。ぼちぼち坂がある。なぜかトライアスロンの練習の人が多い。そのまま和倉温泉に行かずに一度「手づくり工芸村たくみの里」に行ってみる。地元の人に道を聞き、メチャ急な坂を押し、11:40着。ガラス工房を見学。若い人が3人ほどガラスを作っていた。自分の本当に好きな道を歩んでいけるのはうらやましい限りだ。ガラス細工はなかなかいい。次にガラス美術館を見学する。700円は少し高いが昼食代と思おう。昨日買ったパン、その他が全てそのまま残っているので昼はそれを食べよう。ガラスの工芸品はすばらしい。中にはピカソ、シャガール、ブラック、コクトーなどとガラス職人の共同作品もあったが、ピカソの作品はまるで幼稚園児でもできそうだ。館外からは海がきれいに見える。また、オブジェも結構あるがよくわからないものが多い。

 ガラス館のそばで昼食にする。犬が来たのでおにぎりなどを分けてやる。それにしても結構暑い。13:40出発する。14:10橋の手前の売店で能登島のスタンプを押す。14:30ついに和倉温泉駅に着く。この旅もとうとう終わりがやってきたが、いつもの旅と違ってあまり旅の終わりを意識していない。自転車を分解し、鳥取以来の友「1.5Lペットボトル」に別れを告げる。三宮までの乗車券と大阪までの特急券、そして土産を買う。14:55改札が始まり、スーパー雷鳥「サンダーバード」に乗る。自由席の禁煙席が2席分取れた。まあ、人が来たら荷物をのけよう。ジュース2本を買う。しかし思い出してみるとザックの中に家族連れからもらったジュースが2本あった。この金の無いときにいらん出費をしてしまった。15:13発車。次の七尾で結構人が乗ってくるがまだ2席確保している。

 しかし今回は色々な意味で印象に残った旅だ。キャンプがあんなに安く済むとは思わなかった。今までキャンパーが「ユースは高い」と行っていた意味がよく分かった。また、宿を探す手間が省けた。キャンプ場だったら同じような旅人が多いのでユースでの情報交換などの話もできる。前回の島ツーリングは往復の交通費、そして土地の名産(佐渡のワカメ!!!!)で結構金がかかったのでキャンプは安いという印象は無かったが、今回は実感できた。しかし交通費は結構かかる物だ。

 途中寝てしまい、目が覚めたら金沢だった。この電車の電光掲示板は昔のオレンジ、赤、緑だけではなく、青の素子もあるので全ての色が出ている。白は始めて見た。列車の中で地図を見ている。福井以南、主要な駅を通り過ぎると、地図を見てその場所を思い出す。なつかしい。地図の書き込み1つ1つにも当時の思い出がよみがえる。

 京都の近くだが、前の電光掲示板は「まもなく新大阪」をくり返している。なぜだろうか?いきなり「次は京都」を繰り返し始めた。京都では大量に降りてゆく。次は新大阪だと言うのに「次は終点 大阪」をくり返している。なぜだろうか?大阪では自転車を積み込めないだろうと思い新大阪で西明石行きの普通電車に乗り換える。今の時間帯、新快速にはとうてい自転車を積み込めないからだ。結局座らずに三宮で地下鉄に乗り換える。自転車を一両目の先頭に立てかけ、近くに立っておく。途中で席が空いたので座る。いよいよ西神中央が近づいて来た。しかし考えてみると和倉温泉からここまで下はレーサーパンツ、上はフリース、おまけに大荷物のヒゲづらはあまりにも怪しすぎた。

 西神中央で自転車を組み立て、寮に戻る。部屋で日本地図の今回走ったところを赤線で引く。思わず「バンザイ」。次は太平洋側を走って日本一周の完成、そしていつまでも自転車の旅が続けられますように。

 本日の走行距離  22.4km

 走行距離のトータル  598.3km



 旅の記録

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