第3幕

第1場

(舞台暗転。一部のみ朝薄投点灯。弱く赤く照らす)

(焚き火の音)

主人公

まさか、敵に救われるとは思わなかったな…
感謝する

日本兵

敵…か。そうか、ここは戦場だったな (苦笑)

主人公

日本人の君が、何故俺を助けた?

日本兵

パラシュートが降りてくるのを見たとき、見捨てておけなかった、
それだけのことさ
つい昨日、僕もこの海で多くの仲間を失った
そして一人だけ生き延びてしまった
誰一人救えずに…

主人公

帝国海軍(Navy)か?

日本兵

ああ、航空隊だ
もっとも、飛行機に一度も乗らないうちに輸送船ごと沈みかけたがね (失笑)

主人公

君も飛行機乗りなのか。奇遇だな…

日本兵

運が悪ければ、空で出会っていたのかもしれないな
お互いに照準を合わせて…

主人公

俺は実際君を撃とうとした
何故君は俺敵意を抱かなかった?に

日本兵

何故って? 僕は君を知らないし、憎む理由もないからさ
それじゃ駄目かな

主人公

…。ここは戦場だ
戦うために、生きるために相手を憎んで、そして殺さなければ…

日本兵

(溜息。横になる)
こうして面と向かって君を殺すことなんて考えられないよ
僕は臆病かな。そうかも知れない…

(間) 星が綺麗だな

《暗転。恒星投点灯》




第2場

日本兵

僕は大学で天文学を学んでいたんだ
こんな御時世だ
星を見ても役に立たないって、ついに戦地に送られてしまった
もっとも、僕より以前に多くの学生が出征しているから、
泣き言を言ったら彼らに申し訳ないかな

ああ、久しぶりにゆっくり星を見られる

主人公

(並んで横になる)
こんなに星があるなんて知らなかったよ
こどもの頃の微かな思い出でしか、星を見上げたことはない

(Monologue) あの頃は、ママがいたな




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