〜あなたの知らなければ良かった世界〜
潜入!!密着!!大阪オフ会16:30〜19:00
大都会に潜むと(バラシの)影とは?


* 注意 *

このページの掲載内容は、事実を元に話をおもしろくするために(ひきょうな程)脚色しています
あくまでも洒落ですので、気分の良い時に笑いながら読んで下さい。
なお、本文中に不適切な表現は、なるべく使わないように努力しております「が」
なにぶん著者の力量足らずで、うまく表現できていないトコロがあります。
その点は笑って許して下さい。

大阪オフ会リンク
オフの内容を正しく知りたい方はどうぞ!!
Heroさんの、フライング「大阪オフのページ」
なおさんの、先をこされた「大阪オフのページ」



第一章
- 闇 -

1998年5月末日、俺(ttanabe)は、一通のメールに誘われて始めて参加したオフ会を楽しんでいた。
しかし、おめあての品物を手に入れたはずの、俺の心はなぜか曇りがちだった

「バラシが行われるらしい」密かに伝えられたメッセージを、私は打ち払うようにかぶりを振った
(まさかナ、、、)誰とも無くつぶやくと、俺は、もう一つ気がかりなメッセージを思い出していた。
「ハンダゴテOKだそうだ」居酒屋に焼き物は付き物である、しかしハンダごてとは、、、

確かに思い当たるフシはある、恵比寿駅で出会った今回の幹事「まりもさん」と呼ばれる男の手荷物の中身からチラリとアレが見えた

郊外のディスカウントショップで、ドライバやレンチの横に置いてあるアレだ、細かく区切ったケースの中にネジ等の小さなパーツを入れて整理するアノ箱だ。

関西支部長「hideさん」と呼ばれる男の鞄を背負いつつ
「背徳や罪悪、人が背負うものは、いつも罪深いものばかりね」と、いつも呟いていたアイツの顔を思い出す、、、

俺は、あの時、答えた「ありきたりの科白(セリフ)」を、今更ながら後悔していた、、、

たどりついた居酒屋は、オフィスビルが並ぶ地下街にある、ごく普通の居酒屋だ
「ACアダプタが届かなければ、これを使えばいい」
「TSさん」と呼ばれる、その男は、おもむろに延長コードを取り出すと、三つ又に別れたタップを指差し、こう言った
「これならACアダプタが、互いに干渉せずに3つさせる」

その答えは、すぐにわかった、2台、3台、、、参加者の持っていた鞄の中から次々と出てくるPowerBook
テーブルの上は、酒瓶が並ぶ前に、林檎のマークをつけたマシンが並んでいった。

俺は鞄の中に仕込んだHP200LXに手をかけたまま、おもむろにピピコンを取り出した。
ピピコンを光らせ敵意の無い事を示しつつ、俺は冷静にHP200LXの残弾数(残バッテリ)を頭の中で数えていた

互いに牽制しあう緊張した空気の中、「Heroさん」と名乗る男が、鞄の中からおもむろに幾つかの品物を取り出した。

その言葉に、皆の目が妖しく光る、当然、俺も例外では無い。
ピピコンのトラックボールを、そっと撫でつつ、俺は鞄の中のHP200LXから指を放した。

俺は、荷物の中から19mmのトラックボールを受け取ると、たわむれる猫のようにしばし夢中になった。
思えば、あの時の一瞬の気のゆるみが、俺の犯した最大のミスであろう。


ふと気づくと傍らの「TSさん」のPowerBook165Cは、弁当箱のように開けられている。
色とりどりのボード類が「弁当箱」の中から、アルミホイルに仕切られていたオカズのように、取り分けられていく



取り付かれたように、その手際に見とれている、私の目の前には、さらに信じられないような光景が、広がっていた。

まるで「紳士の国」のような、さえないジョークを呟いたのには訳がある。



多くを語る必要はあるまい、幾億、幾千の言葉より、そこにある光景の方が、より多くの言葉を語っているからだ
「hideさん」と名乗る男の手によって、ばらされた哀れな犠牲者(Duo)は、瞬く間にむさぼられていった、、、

俺は昼間背中に感じた重さを思い出しつつ、心の中で十字を切っている自分自身に苦笑した

「ヤハリ、あの時背負ったのは、犠牲者では無く、背徳や罪悪だったのだ」
俺は心の中で、アイツにそう呟くと、もう一度、哀れな魂のために十字を切った。

かって神の子は、晩餐の酒を、我が血と思い、飲み干せと言ったそうだが
今の俺ならためらいなく、その血を飲み干せるだろう、、、

俺の手の中のピピコンの光が暗くなっていたのは、気のせいだろうか?それとも、、、


次回予告

逃れられない闇の運命の中
「俺」は、一筋の光に運命を託す事を誓う
次回、第二章 - 光 -