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[1] 18/APR/11

    東日本大震災に遭って

今回の巨大地震に際し,同窓会会員の皆様から恩師の消息についてのお問い合わせをいただきました.幸い,ご定年後も仙台およびその近郊にお住まいの先生方は皆様ご無事とうかがっております.土倉先生に地震以降のご様子をお知らせいただきましたので,本ページでご紹介させていただきます.


大地震について

東北大学名誉教授 土倉 保(昭和19年卒業)

 本年(平成23年,2011年)3月11日に発生した地震による諸災害は報道されているように未曽有のものでした.同窓の方の中にも犠牲になられた方,親族を失われた方など被害があったことは誠に残念なことで謹んでお悔やみ申し上げます.
 私事で恐縮ですが,この欄をお借りして,仙台の一家庭の地震メモを一筆させて頂きます.私は地震発生のときは机で友人への手紙を書いておりましたが,ひどい揺れは昭和53年(1978)6月12日の宮城県地震を思い出しました.しかしそれよりずっとひどい震度でどうなるのかと思っているうちに水も電気もとまり,携帯ラジオをつけたら「大津波警報が出ました」という連呼でした.拙宅では,本棚,食器棚など造りつけのものも横にずれて内容物が落下して,未だに片づけきれないでいます.暖房が要る季節なのにそれも使えなくなりました.電気は二日半後,水は十日余りで回復しましたが,ガスは一ヶ月以上かかったようです.しかし拙宅では給湯機が破損して未修理で,風呂・シャワーが使えません(4月18日現在).しかし,家屋は宮城沖地震のときは土台が割れるという新造成団地の被害を受け,結局建て直していましたので殆ど被害はなく,人的な支障もなかったことは幸いと思っています.
 後片づけなどは頭が痛くなりますが,老後の仕事と考えて何とかしようと思っている此頃です.よりひどい被災地などの映像を見るたびに,戦後の空襲跡地を歩いたことなどの記憶から時代の流れというか,生活環境の変化は進歩といえること,それを否定したくなる部分はどこかと考えざるを得ません.

(2011年4月18日)



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created on 18/apr/11