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餃子がうまく焼けた 4/30/99

夜食の餃子がうまく焼けた。そのくらいしか楽しいことがなかった。今日も仕事ははかどらず行き詰まるたび一昨日の電話をそのつど思い出してはむかむかする。なにもかもあの電話のせいじゃ。

まだむかむかする 4/29/99

仕事進まず昨日の電話をいちいち思い出してはいちいち腹立たしいいちいちいらいらするいちいちむかむかする。

めちゃくちゃうっとうしい 4/28/99

とある事情でとある用件を引き受けることとなり、その打ち合わせの電話に気が狂いそうなほどいらいらする。向こうから言ってきておきながら、なあーんにも考えていないのだ。いちいち「どうします?」と訊く。知るかいと思いつつも「……ではどうでしょう」と提案してやると「ちょっと待ってください」と言って、向こうで相談が始まる。このくりかえし。言っておくがこの用件は全面的にこっちの好意に甘えたものであって、ぼくにはまったくなんの得もないのである。なんでこの忙しいときにこんなことにつきあわされねばならんのだ決めてからかけ直してこんかいといらいらしはじめた頃また間の悪いことにキャッチホンが入った。声の届かないところでごそごそ相談している間に勝手に切り替えては悪いと思い待っていたところがなかなか戻ってこない。そのうちキャッチホンは切れてしまい、やがて電話口に戻ってきた相手は笑い混じりに「じゃあ、どうしましょうか」巨大化して踏んだろかもしあの電話がハリウッドからで『大久保町の決闘』をロン・ハワード監督ユアン・マクレガー主演の大作映画の原作に使いたいという用件で、しかもこのエージェントがひどくせっかちでああもう留守なら他のやつにしよ、とあっさりあきらめてしまうような人だったらいったいこの損害をどう埋め合わせしてくれるのだ。今日の分のこつこつ仕事のノルマがなかなか達成できずしたいことも我慢していらいらしているところに、ここ数年なかったほどの壊滅的いらいらをぶちかましやがって。新手のいやがらせかっ。くそっ。

今日の古畑任三郎 4/27/99

新シリーズちょっとどうしたのかなと思っていた古畑任三郎だが今日のはよかったね岡八さん濃いなあてそんなもの見ている場合ではないだろう仕事せんかと言っているうちからまたしても同じ日締め切りの仕事が入ったぞ嬉しいうれしい嬉しいがどっどっどっどないすんねん死んでまうのと違うかえらいことじゃうわあ。

仕事の桃太郎 4/26/99

もう絶対間に合わんなあ困ったなあなんとかせんとなあ、と思っているところへ別の仕事の電話をもらいそれは大変嬉しかったので素直に喜んだものの締め切りまで余裕がない。しかし不思議なもので書きたいなあと思うような仕事が入るとそれに対するやる気のせいで、単調なこつこつ仕事にまで弾みがつき、どんどんはかどっていくのである。というようなことを書いてみたいものである。まったくはかどらん。このままではいかん。ここ数日仕事の鬼であったが、これから二週間ほどは鬼どころの騒ぎではないもっとものすごくなって仕事の桃太郎くらいになってじいさんは大暴れをして庭に出て「これで終わりだよ」と言わねばならんわけわからんか気にするな。もはや仕事以外のことはとことん切りつめねばならぬ。今日からは本を読むのもビデオを見るのもテレビのワイドショーを見るのも古畑任三郎を見るのもクレヨンしんちゃんを見るのも山に行って自転車で遊ぶのも三階の友人とビールを飲むのも明け方ベランダでげらげら笑うのもおっさんと長電話するのも女の子といちゃいちゃするのも映画を見にいくのも公園をぶらぶらするのも犬を裏返すのも、すべてほどほどにしておかねばならんなにほどほどでどないするねん全部やめよと言うか馬鹿なそんなことをしたら死んでしまうではないか。

選挙に行った 4/25/99

選挙に行く。田舎の市会議員なんかだいたい頭の悪いあつかましい守銭奴の小悪党ばかりがなりたがるものだと思っていたので、どれを選んでも所詮はアホがなってしまうのだと市会議員選挙に行くことなどこれまで一度としてなかったのだが、今回は実に純粋な動機で立候補された玲瓏玉のごとき心を持つ善人の存在を知ったため、苦痛に満ちた仕事の合間を縫って投票に行ったのである。しかしまあこういう己の損得を無視した行動に出る人は落選してしまうのだろうなあ。残念だが、世の中そうしたものなのだろう、おかげで意味のない博物館なんかが建ってしまうのだ道路工事ばっかりしているのだするとなぜか市会議員は金が儲かるのだ正義などどこにあるのか、と嘆きつつローカルテレビで『てなもんや幽霊道中』を見て笑い転げて大喜びし、そうやこんなことしとる場合か仕事をせないかんと焦っているとまたしてもあのおっさんから電話。明け方まで喋る。
新聞が来たので大急ぎで選挙結果を見ると、件の方は当選していた。私は本当に嬉しい。明石市民の未来は明るい。しかし仕事は進まん未来は苦しい。

今日は24日土曜日。 4/24/99

来週の土曜日は5月1日。今月は31日がない。笑ろとる場合か。

えらいことじゃ 4/23/99

今日は23日金曜日。来週の金曜日は30日。今月は31日がない。ははははは。

郵便局 4/22/99

朝七時をまわってから寝たというのに十時過ぎ郵便局からの電話で起きる。これから小包を届けるがよいかというような内容の電話であったが電話のこの女、異常に居丈高であった。おいちょっと待てそっちの都合を押しつけるなこっちは寝ておったのだぞと腹立ちのあまり居住まいを正して怒りはじめたら勝手に切りやがった。怒りのあまり頭がくらくらしてそれ以上眠れなくなる。ちくしょうめ郵便局に関しては、言いたいことは山ほどあるのであるが今日のところはいちいち書いている暇がない。書きたいが暇がないのだくそっアホどもめいらいらする。たしかに郵便局員の中にも感じのいい美人や人のいいおっさんもいるにはいる。しかしそういう人たちは郵便局が滅んでも他にいくらでも仕事はあるはず公務員という立場に胡座をかいてだらだらやっている馬鹿が一刻も早く地獄に堕ちるよう郵便局を滅ぼしてしまって全部クロネコヤマトとペリカン便にするべきではないか少なくともぼくはその方がずっとありがたい馬鹿め二日もかかってなにが速達。

『モンテ・クリスト伯』 4/21/99

ふと思うことがあって『モンテ・クリスト伯』を全巻読んでしまう。初めて読んだのは小学生の頃で子供向けの『厳窟王』だったが、今回読んだのは岩波文庫版。なにまだ続くとは思わなかったとな。はははそうであろうわしも思わなかったがこのやり方は楽でよい。しかし読書などしている場合ではないのである。これも仕事のうちとはいえ他にやらねばならんことがある。もしかして間に合わんのではないかと思い寝ていても夢に見る。一時間おきに目が醒め冷や汗が出、息が苦しい。飯を食う時間も惜しいのでろくに喉を通らない。それほど焦っているのに『モンテ・クリスト伯』全巻を読んでしまうのはなんなのか自分でもわからないしかもそのまま続けて『三銃士』全巻と『宮本武蔵』全巻と『チボー家の人々』全巻と『日本古典文学大系』全巻を読んだあげくビデオで『ツイン・ピークス』全部と『天井桟敷の人々』と『旅芸人の記録』を見てしまった。このようにしてぼくは狂ってしまったのではないかと思う。

『隣の家の少女』 4/20/99

ふと思うことがあって『大統領の晩餐』ではなく『隣の家の少女』を読んでしまう。初めて読んだのは小学生の頃で、できて間もない明石市立図書館で借りた単行本だったが、ぼくが持っているのはあとで買った角川文庫版というのは嘘である。小学生のときこんなもの読んでいたらゲロ吐いて熱出して三日寝込んだはず。本当は扶桑社ミステリー文庫。ジャック・ケッチャム著/金子浩訳。牧野修氏が前に天満の小説講座で「厭感」(いやかん、と読むらしい)の代表作として紹介していたので読みたかったのだ。実にいやな話であった。ああ気分わる。大変感心したが、ぼくはこういうのはたぶん一生書かないと思う。いや、なんとなく書きたいなあという気もちょっとする。いやないやないやーな気持ちになるようなことをいっぱいいっぱいいっぱい書くのはもしかして楽しいかもしれんいやきっと楽しいにちがいない実際の暮らしの中でも他人をいやな気持ちにさせるのは楽しいことなのではあるまいかいやきっと楽しいにちがいないきききききききこのようにして人は狂っていくのではないかと思う。

『大統領の密使』 4/19/99

ふと思うことがあって『大統領の密使』を読んでしまう。初めて読んだのは小学生の頃で、できて間もない明石市立図書館で借りた単行本だったが、ぼくが持っているのはあとで買った角川文庫版。なに三日もおんなじことを続けるとは思わなかったとな。はははそうであろうわしも思わなかった。しかし読書などしている場合ではないのである。これも仕事のうちとはいえ他にやらねばならんことがある。もしかして間に合わんのではないかと思い寝ていても夢に見る。一時間おきに目が醒め冷や汗が出、息が苦しい。飯を食う時間も惜しいのでろくに喉を通らない。それほど焦っているのに『大統領の密使』を読んでしまうのはなんなのか自分でもわからない。このようにして人は狂っていくのではないかと思う。

『怪人オヨヨ大統領』 4/18/99

ふと思うことがあって『怪人オヨヨ大統領』を読んでしまう。初めて読んだのは小学生の頃で、できて間もない明石市立図書館で借りた単行本だったが、ぼくが持っているのはあとで買った角川文庫版。「大統領の名まえは、何といったかな」「オヨヨです」「オヨヨ---ああ、あいつか」「ご存じですか」「知るものか」というあたりは今でも笑える。もっとも小学生の頃はマルクス兄弟のことはまったく知らなかったのだけど、それでもおかしかったのは覚えている。しかし読書などしている場合ではないのである。これも仕事のうちとはいえ他にやらねばならんことがある。もしかして間に合わんのではないかと思い寝ていても夢に見る。一時間おきに目が醒め冷や汗が出、息が苦しい。飯を食う時間も惜しいのでろくに喉を通らない。それほど焦っているのに『怪人オヨヨ大統領』を読んでしまうのはなんなのか自分でもわからない。このようにして人は狂っていくのではないかと思う。

『オヨヨ島の冒険』 4/17/99

ふと思うことがあって『オヨヨ島の冒険』を読んでしまう。初めて読んだのは小学生の頃で、できて間もない明石市立図書館で借りた単行本だったが、ぼくが持っているのはあとで買った角川文庫版。「あっ、と為五郎おじさんがおどろいた。」というのは今でも笑える。しかし読書などしている場合ではないのである。これも仕事のうちとはいえ他にやらねばならんことがある。もしかして間に合わんのではないかと思い寝ていても夢に見る。一時間おきに目が醒め冷や汗が出、息が苦しい。飯を食う時間も惜しいのでろくに喉を通らない。それほど焦っているのに『オヨヨ島の冒険』を読んでしまうのはなんなのか自分でもわからない。このようにして人は狂っていくのではないかと思う。

狂犬病の予防注射 4/16/99

実家近くの新興住宅地へアホ犬を引きずっていって狂犬病の予防注射を打ってもらった。ちがうちがうなんでぼくが打ってもらう犬じゃ犬。注射の会場はややこしい場所なので毎年迷いに迷うのだが今年はまったく迷わずすっと行けた。ゴールデンレトリーバーを連れたショートパンツの若い美人の奥さんの脚に見とれているとにっこり挨拶してくれたので、ぽわーとついていったら迷わず行けたのである。どんなもんや。しかしアホ犬よだれはすんなりとは歩いてくれない。家を出た直後は散歩や散歩やあっと大喜びで小便を終える間もなく走り続けてあちこちに小便を撒き散らし自分の脚を濡らし住宅街の階段を踏み外し顎を打ってきゃんと鳴き股の間から全身に散歩用のロープを巻き付かせてしまってのたうちまわったあげくあきらめて外してくれと懇願する目でこっちを見るというのをくりかえしていたのだが、普段通らない道を少し行ったあたりで異変を感じたか地面に張り付いてしまった。とはいえこれは毎年のことで、こっちはもう慣れているためなにも怖くはない。四肢を拡げて蜘蛛のように張り付き目だけをぎとぎとさせている犬の、ロープを引っ張り上げ体を浮かせては前方へ蹴り出すということを繰り返し少しずつ目的地へと進むのである。この方法を編み出すまでは動かなくなったアホを抱え上げ「持って」いっていた。持ち上げてしまうと全身かちこちの硬直状態となって脚がすべてまっすぐ固く伸びきるため非常に運びにくい。さらに臭い。臭くて重くて持ちにくくてアホなのである。
今年は脚のきれいな美人に笑われながらも持たずに運べて楽勝だったのだが、驚いたのは他に来ている犬のほぼすべてがレトリーバー犬だったことだ。二十頭ほどあちこちで注射を待っていたがほとんどレトリーバー。あとはシベリアンハスキーとリボンをつけた座敷犬が一匹ずついただけで他は全部レトリーバー。雑種はよだれだけであった。名前も「ジャック」とか「ルドルフ」とか「パッチョーネ」とか「ストロドジヒンスキー」とか「エドモン・ダンテス」とか「メアリー・エリザベス・マストラントニオ」とか「ジョン・アーチボルト・ドートマンダー」とかみんなものすごい。中に一匹だけ「たこすけ」と呼ばれていたのはほっとして笑えた。なかなかいい名前だと思う。

おお 4/15/99



いらいらする 4/14/99

なにをしていてもいらいらする。今の仕事相当にやばいなあとつくづく思う。ちょっとも進まん。書けども書けども楽にはならず。じっと手を見る暇もない。こういうときにビールがなくなる。買いにいくと店が休みである。実家へ帰るとまたしてもアホ犬は弱っている。夜遅く仕事場へ戻ろうとすると渋滞に巻き込まれる。車から仕事場までの数十メートルを歩いていくと少し前を歩いている女性がいて、ふと振り返るのでああどうもとにこやかに挨拶をしたとたん恐怖に戦いた顔をしていきなり走って逃げやがった。おまえなんぞ襲うか鉄砲で撃ったろか。どうにもむかむかしつつ郵便受けに入っていたSF大会の案内を見ると、封筒の宛名はよかったものの中の便箋には「田中哲也」と書かれており丸めて踏んで犬のうんこまぶしにしたかったもののどんがんやっては下の住人に迷惑がかかるためそれもできず犬のうんこもどこにもなく、歯ぎしりしつつ仕事をするがSF大会には行きたくなくなる。腹立ちがおさまらず乱暴に国語辞典を机に叩きつけたら衝撃でコーヒーの入ったマグカップが倒れシステム手帳と読みかけの『極大射程』がびしゃびしゃになった。今日の分の仕事を片づけたら、ビールを飲みながらボブ・リー・スワガーの復讐劇がどうなるかじっくり読もうと思っていたのにこれでは読めんっ。ががっ。そうやビールもなかったのだ。実家から持ってくるつもりで忘れておった。誰か殴らせろ。

スパゲティに飯 4/13/99

神戸市西区に住む友人から変なメールが来た。近所の喫茶店でスパゲティボンゴレを注文するとうどんのように太くもっちゃりした麺が出てきたので驚いていたところ、大盛りのご飯まで付いていてさらに驚いたという内容であった。たしかにスパゲティに飯が付いていたら気持ち悪い。加古川のうどん屋のメニューで見た「カレーうどんとカレーライスのセット」をも凌駕するカップリングである。これに勝てるのは学生時代食堂で昼飯に「冷や奴とパン」だけを食べていた高田君ぐらいしかいないのではないか。
神戸市の中でも西区というところは明石市に隣接しており、そのたたずまいも神戸より明石に近い。つまり田舎臭いのである。メールをくれた友人の家には隣に住む婆さんが「息子夫婦に殺される」と逃げ込んできたり実際にその息子がパトカーで連れ去られたりと、なかなかにスリリングな環境であるらしい。しかし今回一番ぼくが驚いたのはそんなことではない。一口食べただけでもそのスパゲティは恐ろしくまずく、ご飯の方もべちゃっとしていていかにもまずそうである。こんなものどうやって食べればいいのかというようなことが語られたのちメールは次のように締めくくられていたのであった。
「とりあえずボンゴレの麺のみ片付け、残った少ない具と気持ちばかりのキューリのキューちゃんでライスをなんとか腹に納めたのである。」食うなよ。

ワープロ 4/12/99

「パソコンが趣味」というのがよくわからんと昨日書いたが、もっとわからない人の存在を知った。「ワープロが趣味」という爺さんである。いろんなワープロを買ってきて集め、雛壇に並べて眺めときどき水をやったりして悦に入るのかと思ったがそうではなく、ただひたすらワープロを打つのだそうだ。仕事ばかりしていて遊ばないとジャックはまぬけになる。と同じ文ばっかり打ったりしていると嬉しいところだが、この爺さんの場合新聞や雑誌の記事をそっくりそのままワープロで大量に打っては印刷して人に見せびらかすだけで「いつかは『広辞苑』に挑戦したい」というのが口癖だという。すんなすんなそんなこと。最大の自慢は「孫の持っていた昆虫図鑑に出ている虫の名前すべてを五十音順の表にして孫の部屋に貼ってやった」こと。孫は大喜びだったそうである。かわいそうな孫。

パソコン 4/11/99

最初のマッキントッシュを買って以来ずっと使っているエディターの「Jedit」がバージョンアップしたので切り替えた。今度のバージョンからはマルチフォントとかいって一文書内にいろんなフォントを混ぜたり大きさや色を変えたりができるようになったらしい。別にそんな機能あってもなくてもいいようなものだが、まああると便利。あとは縦書き印刷さえできればこれ一つで仕事はすべてできてしまうくらいで、こんなに使いやすくて便利なものが2500円(バージョン2からのアップデイトは1400円)で手に入るのは大変ありがたい。しかしそこでふと気づいたのだがぼくの場合マッキントッシュで使うソフトはほとんどこの「Jedit」のみと言っていいほどで、インターネットを除けば他は本当になんにも使っていないのである。親指シフトのための「OYA-UB」や縦書き印刷のためだけに使っている「クラリスワークス」は、たしかにないと困るものだが、それらはすべて仕事に必要だから必要なわけで、それ以外に使うことはほとんどない。もし原稿用紙数十枚以内の小説しか書かないのであればぼくにとってパソコンというのはあまり意味のないものなのだ。最近では冷蔵庫や洗濯機と同じような扱いで売られているが、いったいパソコンというのは一般になにに使われているのだろう。よくわからないのである。インターネットか、とも思うがインターネットというのもパソコンと同じで普通の生活の中でなにに使われているのかよくわからない。検索エンジンで「田中哲弥」を検索し自分の悪口を見つけて報復を考えるのと裸のお姉ちゃんを見るのと有名掲示板で科学者が暴れるのを見て笑うくらいしか使い道が思いつかないのである。
なんとなくおもしろそうだから、というのがパソコンを買う人の一番の理由ではないかと思うのだが「パソコンが趣味」とかいう人もいてこれはまたよくわからない。かつては小説も書いていたぼくの友人の一人は「とにかくインターネットでモザイクのかかっていない裸のお姉ちゃんをいっぱいいっぱい見たい見たい見たくて見たくて辛抱たまらないっ」というただそれだけのためにマックを買い、以来それだけのためにまなじり血走らせて日夜マックを起動させているが、こういう人はとてもわかりやすくていい。そうかなるほどと納得がいく。この人にとってパソコンは「かちかちさせるとエッチなものの出てくる箱」なのである。連日に及ぶ長時間のマウス操作のせいで肘を痛めて医者に行くというのもうなずける。ただ、なぜそんなことをするだけのために何十万円もする、プロのグラフィックデザイナーでも使っていないような最速最強モデルを買おうとするのかはわからない。誰のこととは言わないが輝鷹あちさんあなたですよあなた。

髪の毛 4/10/99

最近どうも顔が細くなったような気がする。顔色もどす黒くて実に不健康である。ちゃんと食べているし運動もろくにしていないのに痩せるのはおかしいきっと病気にちがいない内臓に寄生虫がいるにちがいないそうか変な缶詰食べたせいかいやしかし癌の可能性もあるもしかすると伝染病かもしれないエイズ、いやもしかしてエボラだったらどうしよう一人で死にたくないみんなに移してから死のう絶対あいつとあいつとあいつには移してやると決意しながらよくよく見ると髪の毛が伸びたせいでそう見えるだけなのであった。
前回散髪したのはいつだったかなと日記を遡ってみるとなんと去年の11月12日である。いつもだいたい三四ヶ月に一回は散髪しているので、こんなに伸びたのは初めてではないかと思う。ここまで伸びるとは思わなかった。これがさらさらっとまっすぐな髪ならたいした問題もなく、長髪なりに様になるのであろうがぼくの髪の毛はまっすぐではあるもののめちゃくちゃ硬いため伸びれば伸びただけ外側へ広がっていくのである。それでは頭を中心とした巨大な球体ができあがるかというと癖毛のせいでそうはならず、頭頂付近の髪の毛は頭皮を伝うように下へ下へと伸び、それ以外の髪は頭皮に垂直にぴーんとまっすぐ生えようとするため拮抗する二つの勢力がせめぎあった結果耳の上あたりに黒いシャンプーハットを被っているかのような硬い円盤ができあがり、髪の毛が伸びるにつれてその円盤がどんどん大きくなっていくのである。
現在その直径は約三メートルにも達しており、なるほどこれでは顔が細く見えるのもしかたがない。川北理髪店まで散髪に行きたいのだが、髪の毛の円盤のせいで自動車には入ることすらできないし、自転車に乗ると追い風のときはめちゃくちゃスピードが出て怖いし向かい風では到底進むことなどできないのでこれまたつらく、では歩いていくかといっても風でとばされてどこに落ちるかわからず非常に危険。さてどうしたものかと思案してさきほど名案を思いついた。植木屋を呼ぶのである。ほな弁慶。

またしてもG-SHOCKを買う 4/9/99

また買ってしまった。これで今所有しているG-SHOCKは10個になった。アホちゃうかと思うか。ぼくも思う。しかし例の大ブーム以前に買ったモデルはブームで値段が高騰しているうちに売ってしまい、ブームが去って落ち着いてから安いモデルを買うということをしているため、なにを隠そうぼくがG-SHOCKに使った金額の収支はまだまだ余裕の莫大なプラスなのである。当時は元々ディスカウントショップで3900円で売っていたようなものが中古でも十数万円くらいで売り買いされていた。こののちあと十個や二十個買ったとしても全部ただみたいなものなのでありますわはっはっは。なに銀行通帳赤字そうそうそうそうまあまあそれはそうなんだけどね。まあしかし、もうこれから買うことはほとんどないと思う。欲しいのはだいたい全部手に入れたし最近のニューモデルは出るやつ出るやつおもちゃみたいなデザインでどうにも格好悪い。スクリューバックのスピードと去年10月に買った初代アナログ系のやつと、それと今回のがあれば他はどうでもよろしい。今回買ったのはこれである。G-SHOCK好きなら見て驚け。これが定価の二割引で手に入ったのだ。今なら探せばまだあるぞ。大枚はたいて買ったあなた。悔しがれ地団駄踏め泣け叫べ犬裏返せ。


なんだか頭がぼんやりしようぐそうとほうとふ 4/8/99

頭がぼんやりして今日一日なにをしていたのかよく思い出せずお葬式に行こうとしたように思うのだが出かけた記憶がない。どういうわけか妻がずっとそばにいりーたいとびーすひーろうびーようゆーいぃー。ときおり自分がなにをしているのかなにを言っているのか書いているのかわからなくなるときがあってそれは必ずそばにあの強烈な腐臭をさせている妻がぬわいえいるれいとほうてぃーぷてぃーきいらいらいらいらいらいらいらいてけりりりりり。り。

小林泰三さん角川ホラー文庫版『玩具修理者』ありがとうございましあいめいがいにーどりーみーるてぃーきいらいらいらいらい。り。

り。

り。


お通夜 4/7/99

今日は友人のお通夜だったのでパス。


なんとなくまだ臭い 4/6/99

夜、仕事場へ行く車の中で鳴らしていたFMラジオで「風の中のマリー」がかかったので、機嫌よく「うぃん、うぃすぱあ、まりいー」とジミ・ヘンといっしょに囁いていたのに突如ばつっと強烈な音がして音楽が途切れた。電波障害らしく、どうも直前を走るあのダンプが怪しい気がする違法無線機を使っておるにちがいないと腹を立てているとぱちぱちと弾けるようなノイズに混じって「戻れもどれ」とおっさんの声がした。腹は立つものの誰かに聞かれていると知らずに喋っている他人の会話というのはなかなか気になるものである。話相手の声は聞こえず片方だけなのだがしきりに、そっちへ行ってはいかん、というようなことを言っている。雑音がひどいので途切れとぎれにしか聞こえなかったが「あぶない」「やられてしまうぞ」とか「殺される」あるいは「殺された」みたいなことも、かなり切羽詰まった声で言っていたようである。そのうち聞こえなくなり、結局なんの話なのかわからなかったが、なんとなく気持ちの悪い恐ろしげな感じであった。なんやったんかなあ気色悪いなあとちょっとぞっとしながら仕事場の玄関を開けたとたん電話が鳴ったのでびっくりして跳び上がった。誰じゃ今頃と思ってあわてて出ると、驚いたことにさっきのラジオと同じ声が「はよ逃げなあかん」と言う。ノイズの混ざり方もおんなじである。そこではっと気づいたのだが、その声はこないだ九州から帰ってきたと言っていた友人のものではないか。「****か?」と訊くと、たしかに電話の声は「そうや」と言った。またいたずらかとも一瞬思ったものの、もわもわと聞こえるその声の調子からどうやら事故かなにかに巻き込まれたらしいことはまちがいなく、焦って喋る友人にどうしたのかといろいろ訊ねても答えが的を射ない。「……心配……お祓いを……もうちょっとでうまく……にやられる……そこにおったら……」必死に聞き取ろうとしていると突然友人の声が血の出るような絶叫に変わりそのままばつっという衝撃音とともに電話が切れた。ぎょっとして立ちすくみ、ふと顔をあげると目の前に妻が立っていてふたたびぎょっとした。風呂に入っていたらしく、水をしたたらせて裸のままである。びっくりするやないか寒ないんかそんなかっこで、いや今変な電話があってなあ、と話し始めたら妻はにっこり笑い「もう大丈夫よ」とわけのわからないことを言うのであった。そう言われるとなにも心配はないような気もするのだが、なんとなく気にもなる。ずっと臭いのも気になる。


まだ臭い 4/5/99

まだ臭い。


臭い 4/4/99

シュールストレミングというものをご存じか。スウェーデンの缶詰である。いやいやスウェーデン人を詰めてあるわけではないそんなものは手に入らない。中身はイワシかニシンかなにか魚のようなもので、とにかく臭いのだという。世界で一番臭い食べ物だという。缶の中で醗酵させるのだという。そんなものが存在すると聞いただけでごめんなさいちょっともうかんべんしてくださいという感じなのに、あろうことかいっしょに食べましょうと誘われたのである。食べたくなかった。

なんとなく二日酔い気味なのを押して万博記念公園へ行く。途中地下鉄の駅で乗り換えに手間取り、少し迷ったため二十分ほど遅刻してしまったのだが遅れていっても他の参加者は誰も文句を言わない。にこにこしている。なんとなく「罠にはめられた」といういやな予感がした。花見客でいっぱいの公園内の、人気の少ないじめっとした薄暗いカラスの多い陰気な場所を見つけだし、なぜかややこしい単語がいっぱい書いてあるビニールシートを敷く。この時点ですでに小林泰三さんと冬樹蛉さんは「全魚人」とか言っている。「逃げろ、全魚人が来たっ」て全部魚なのになぜ「人」だと思ったのだあれはただのマグロやないかあ、みたいな話。シュールストレミングの汁が衣服に付着するとみるみるうちに繊維が燃え始める、というような話もあったため全員雨合羽を持参しており、さっそくそれをもそもそと着込む。空は見事に晴れ渡っているのに全員雨合羽。どう見ても基地外集団である。道行く人々が明らかに基地外を見る目でこっちを見ている中でげらげら笑うのはなかなかの快感であった。

菊池誠さん一家がやってきたのをきっかけに、さあシュールストレミングの缶を開けましょうということになった。「誰が開けるんですか」と、この会の首謀者である野尻抱介さんが心細げに訊ねたとたん、他の全員は逃げた。真っ先にぼくが逃げた。堺三保さんは最初っから遠くにいて、絶対缶に近づかない。そりゃ野尻さんが開けなきゃ、となぜか断定的に話は決まり、しぶしぶ野尻さんは缶切りを缶にあてたもののさんざんためらい、突然顔をあげて「千円あげるから誰か代わって」と懇願したのだが誰も交渉に応じない。覚悟を決めた野尻さんが缶切りに力を込めたとたん、ぷじっと音がして霧が吹き上がった。ぎゃっと叫んだ野尻さんは靴も履かずに十数メートル逃げたが、とたんに全員を強烈な悪臭が襲った。いやあ臭いのなんの。缶から数メートル離れていても、息を深く吸うと吐き気に襲われる。魚と肉と野菜をどぶ川で三年腐らせたところへ太ったおっさんが一ヶ月履き続けた靴下百人分を投入したような臭いであった。どさっと音がするのでなにかと見れば、カラスである。臭いにやられて落ちてきたらしい。続いてどさっどさっと何羽ものカラスが次々と落下してくる。それとほぼ同時に我々は黒い霧のようなものに包まれた。わんわんと音を立てるこれは蠅の大群であった。さっきまでは晴れていたのに空はどす黒く曇り、遠くに雷鳴さえ聞こえはじめる。菊池さんのお子さんが突如火がついたように泣き出した。蠅の羽音に混じってかすかに異国の呪文が聞こえたように思ったのは気のせいか。

こんなものは絶対に食べられない。絶対食べるものか。だいたい近寄ることさえできないではないか、と思っているのに都築由浩さんは缶を、驚いたことに「素手で」触ってその蓋を完全に開けた。人間のできることではない、しかも見てみろ中身はどろりと濁りぷつぷつと泡が出ているぞ。臭い汚い気持ち悪い。銀色に輝く鱗はたしかに魚を思わせるがなにやら別の生き物のようでもある。見るからに小林泰三田中啓文牧野修系である。こんなもの絶対に食べることはできない。食べたら絶対死ぬ、と思っているのに見れば誰かひとり箸で中身を自分の皿に移している人がいる。たぶん冬樹さんだったと思うのだが、臭いのせいで目が霞んでいたためはっきり覚えていない。なにをやっとるんやあの人アホやと思って何度も吐きそうになりながらふたたび缶の方を見れば喜多哲士さん夫妻も小林さんも野尻さんも都築さんも、みんな缶のまわりに座って自分の皿に得体の知れない物体を載せており、口に運んでは「かなり塩辛いですな」などと言っている。冬樹さんは、この汁はイワシの水だから「イワシミズ」みたいなことも言って笑っている。信じられなかった。この人たちは本当に人間だろうかと思った。

しかし人間の適応能力というのはたいしたもので、しばらくするとなんとなく臭いにも慣れてきたような気がしてくる。「ちょっと慣れてきたかな」とつぶやくと、堺さんともども遠くから眺めていた菊池さんが「そんなものに慣れちゃいけません」と言うのでなるほどとも思ったのだが、どろりとしたシュールストレミングから目が離れない。すでに心は汚れてしまっていたんですなあ。なんと言ってもぼくは昔、まだ小学校にも行ってなかった頃だが家の裏山で猫の死体を発見し、内臓が腐り肋が露出した猫の中で大量にうごめくお粥のごとき蛆を見て、吐き気を催しいったんは逃げたものの、なぜかあれを見ると吐きそうになる、というその自分に起こる現象が不思議で毎日毎日猫の死体のところまでわざわざ行ってはうげっとやっていたくらいで変な好奇心だけはある。みんなが食べているのを見ていると、どうしても食べてみたくなってきた。

で、食べてしまった。悪魔に魂を売った瞬間であった。なるほど塩辛い。しかも一度口に入れてしまうと、臭いもさほど気にならなくなってしまうのである。ヨモツヘグイとはあのようなものではあるまいか。もうもとの世界には戻れないのだ。あたし汚れてしまったのと泣きながらもぐもぐ。しかしまあ、一口か二口も食べればどういうものかわかるのでそれ以上はもういらない、と思っているのに小林さんはきっちり一匹分まるまる食べてしまい「ぼくはちゃんと全部食べましたよ」と何度も何度も自慢し、ときおり「あっ、げっぷが出たら臭い。あっまたげっぷが出た」と毎回げっぷの報告をして自慢げに笑っていた。小林さんの奥さんはぼくのこの日記を読んで「田中哲弥は基地外なのか」と小林さんにお訊ねになったらしいが、小林泰三と結婚した人にそういうこと言われたくないよね。

そののち普通の宴会をしばらくしてから解散したのだが、臭いものすべて処理したはずなのに臭いは消えなかった。帰る道々自分が臭いのではないかとずっと気になった。家に帰り、風呂に入ったあとも、ふとした拍子にあの臭いがする。呪いをかけられたような気分である。ぼくは臭い人になってしまったのではないだろうか。ああまだ臭い。


九雀・春の落語会 '99 & 京阪神少年少女楽団定期演奏会 4/3/99

田中啓文さんに誘われて、ワッハ上方へ行く。前半が落語、後半がバンドの演奏という構成のイベントである。落語は大変おもしろかった。京阪神少年少女楽団というのには北野勇作さんがトランペットで出演されていて、先日北野さんにお会いしたとき「めちゃくちゃ下手ですよ」と言っておられたので覚悟はできていたのだが本当に下手だった。ぼくはなにを隠そう小学校の五年生のときからずっとトランペットを吹いており、いろんなところで演奏したし、かなりいろいろな団体の演奏を聴いてきたつもりだが有料無料にかかわらずあれほど荒削りな演奏会は初めてである。しかし客を楽しませようという意識には相当なものがあって、聴いていて苦痛に感じるようなことがないのには驚いた。数年前ドイツからやってきたブラスバンドの演奏を聴いてびっくりしたことがあるのだが、そのときの驚きに近いものがあった。このドイツ人たちの住んでいる町というのは、人口が千人程度なのに楽器を演奏する人が八百五十人くらいいるという変なところで、毎週土曜日には町のほとんどの人が楽器を持って町の広場に集まりビールを飲み、そのうち誰かがなにかを吹き始めたら他の人々も適当に合奏に加わっていくというようなことを大昔からやっているらしいのである。演奏会の直前、その人たちとたまたま同じレストランで食事をしていたところ、彼らはこれから本番だというのにビールを飲むわ飲むわテーブルの上すべてビール瓶で埋め尽くされてもまだ飲み続け大声で笑う。大丈夫かいなと思っていたら、やはり演奏はがちゃがちゃの下手くそだったのである。ちょっとくらい音がずれていようがリズムが狂おうがまったく気にせず笑っている。とにかく下手なのだがこの人たちは自分たちが楽しければそれでいいとばかりにずっとにこにこ楽しそうで、聴いている方もそのうちなぜかにこにこしているという不思議な音楽であった。京阪神少年少女楽団もだんだんあんな風になっていくんだろうかなあ、と思っておもしろかった。日本の吹奏楽コンクールとか合唱コンクールなどで上位に入ってくる団体の演奏を上手だとは思いながらも、ぼくは常になんか気色悪いなと感じてしまうので、少々がちゃがちゃしていても演奏者が楽しんでいるのを見るのは楽しい。


今年はスノーボードに行けなかった 4/2/99

予定では来週あたりから一週間ほど北海道へ行くはずだったのだが、いろいろ細々と忙しくて準備ができなかったのである。あの仕事は早く仕上げないとなあ、とそう思うだけで疲れてしまうようなプレッシャーの中で、本来の仕事の他次から次へと雑用があるというのにチケット予約やペンションの予約みたいな、ぼくがこの世で一番苦手としている雑用の中の雑用をやるほどの精神的余裕はまったくなかった。飛行機のチケットを予約しなくてはならないのか、と考えた瞬間スノーボードをするのも人と会うのも電話で喋るのも飯を食うのも犬を蹴るのもなにもかもが面倒になってしまい、しかしなんにもしないわけにはいかないのでとりあえず犬だけは蹴り続けたもののスノーボードには行けなくなった。スノーボードを始めて今年で9シーズン目になるが、まったく滑らなかったのは大地震のあった年を除けば今年が初めてである。こんなことなら近場のスキー場に日帰りででもいいから行っておけばよかったとも思うのだが、何時間も車運転したあげくあんなちまちましたとこで滑るというのもなあ、という気持ちは強い。多くは望まないがせめて近くのスキー場が三十分くらいで行けるような距離にあって、あと二十五倍くらい広くて高速ゴンドラが五機ほどあってリフト券は一日千円くらいで、大阪の女性入場禁止のうえゲレンデのど真ん中で座って笑っているアホのスノーボーダーは蹴り倒しても山に捨てても顔にうんこぬすくりつけてもいいというルールがあって、雪はさらさらのパウダースノーなのに気温は半袖でもいいくらい暖かくリフトの係員は全員愛想のいいミニスカートの美人という程度の条件を満たしていれば、週に三日くらい滑りに行くのになあ。北海道行きたかったなあ。去年の今頃は月を見ながら露天風呂に浸かったり小樽のオルゴール売りの可愛い店員さんと仲良くなったりしたのになあ。それがあなた今年の春はというと胡散臭いおっさんと落語聞きにいくのと、胡散臭いおっさんたちと臭い缶詰を食べるという予定があるのみである。こんなことでいいのだろうか。


質問にお答えする 4/1/99

ホームページを開設してからファンメールらしきものをときどきいただくことがあって、とりあえず返事は書くように心がけているものの、後回しにして忘れてしまったりどう返事を書いていいやらわからないものがあるため全部に返事は書いていない。初めての方からいただいたメールには必ず返信していると思うのだが、もしかするとそれも忘れていたりするかもしれないので、ここでまとめてお礼申し上げる。ファンメールなのかおちょくりなのかよくわからないものも含めて感謝しております。似たような質問を何度もいただいたりするので、これもまとめてお答えします。

Q.大久保町シリーズはもう書かないのですか?

わかりません。大久保町を舞台にしたものは今準備中ですが、これまでの三作とはかなり違ったものになるはずです。

Q.『やみなべの陰謀』/『悪魔の国からこっちに丁稚』/『大久保町』シリーズ/が見つかりません。どこに売っているのですか?

本屋さんで注文するか、クロネコヤマトのブックサービスみたいなものを利用していただければ、確実に手に入るはずです。まだどれも絶版にはなっていません。俺に訊くなよそんなこと。

Q.雑誌『電撃hp』はどこに売っていますか?

ぼくも本屋で見たことはありません。現在発売中の第二号からぼくの連載エッセイが始まりましたが無理して読むほどのものではありません。

Q.『大久保町の決闘』はいつ映画化されるんですか?

さあ。

Q.『猿はあけぼの』はいつ頃発売されるのですか?

………。

Q.「マンガカルテット」の東京での講演予定を教えてください。

しません。「マンガカルテット」というユニットで活動しているわけではありません。

Q.ASAHIネットの特別醸造酒「ヒノヒカリ」新酒プレゼントとかいうのに当選している、兵庫県の田中哲弥さんて田中さんのことなんですか?

そうです。

Q.「24時間監視カメラ」を一時間ほど見ていたのですが、画像が切り替わりません。カメラの故障でしょうか?

故障でしょう。

Q.田中哲弥さんはいつもどんなところで遊んでいるんですか?

そんなこと聞いてどうするんですか。

Q.「ビッグジョン」というのはでっかいちんちんを意味する言葉だと聞きましたが本当でしょうか?

知らんがな。

Q.(30代の主婦から)不倫をするなら若いつばめと熟練のおじさまと、どっちがいいでしょうか?

好きにしてください。

Q.結婚しないんですか?

ほっとけ。


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