仮設住宅への難関

 2月に入って西代、神楽などの小学校の教室や廊下に何日も寝泊まりしてきた人たちの最大の関心事は仮設住宅の抽選であった。競争倍率が高くほとんどの人はなかなか当たらなかった。私の診療所の患者は泥だらけの姿のまま診察に通ってきた。いつも仮設の抽選のことになるとみんな血眼であった。

この写真は抽選に当たった喜びの証である。

 天気のいい日の仮設住宅。ここは新長田駅のすぐ近くの下町の公園跡で被災者のもっとも望んだ場所。高倍率の抽選のためごく一部の被災者しか当たらなかった。写真を撮った人の希望が見える。

写真提供:田中さん

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