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ひでむねさん(mail:junk@dd.mbn.or.jp) Fri Apr  2 23:53:42 JST 1999
Subject: Re:亀井高秀「誓約の岸」

ひでむねです。やっぱりまた御無沙汰です。

>私などは、こちら系の作品をもっと読みたいのですけれど。

そうですね。私もどちらかと言うとそうなんですが、スコラ亡き後
どこで描くのでしょうね。こうなったらもう、描いてくれるだけで
もいいなぁ、、って思います。

>しかし、何度読み返してみてもミカヤの性格は読めないです。
>「誓約」と「私は誰も…ただ悲しかった」がどうして同居できるのか。
>「ただ悲しかった」事を知っている人が誓約に縛られるとは思えない
>のです。

これを考えるのにちょっと暇を要したのですが、こんなんはどうでしょう?
仇を討ちたいと願うものにはその人達の想いがあって、でも簒奪を行った方
にもそれなりの理由があって。

ミカヤ自身はそういうものからは逃れたいと言うか関わらずにいられたら良
いのだけど、でも自分のために血を流したり苦労したりした者の事を考える
とそういう訳にもいかなくて。
それが「これは私が決める事ではないんだ」であって。

復讐をするのもされるのも因果応報かもしれないけど、でも当人以外にどれ
ほどの意味があるのかを考えると悲しくて。そう思っていても自分もやはり
「約束」からは逃れられなくて、そういう自分がまた悲しい、、、と。

ちょっと陳腐な考えなのですが、悲しい事を知っているのに、知っているが
故に「約束」から逃れられないから余計悲しくなるんでは、と思いました。

ミカヤ自身は「ゴドーに頼んでみたい事があった」と考えているように、縛
られずに済むならそうありたかったんでは、と思います。

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