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ひでむねさん(mail:junk@dd.mbn.or.jp) Wed Dec  9 05:53:20 JST 1998
Subject: 亀井高秀「誓約の岸」

遅れ馳せながら「誓約の岸」を読みました。
ここ二作のように、コメディの要素が入ったものではなく、それより
前の物により近い感じでした。

ミカヤのようなキャラクターは以前の作品にも出てきましたが、今回
はこういう結末を迎えるとは途中あまり考えなかったです。
確かに後々考えてみると、そうでない方の結果に至ったなら、悪くは
ないだろうけど薄っぺらなものになったかも知れません。「今までの
流れは??」という感じの。

今までの亀井作品ではもう少し余韻と言うか、「後は任せる」と言う
風なラストが印象にあり、こういう風に最後まで見せたものは新鮮に
感じました。

読んでいる途中から「今回はガラスみたいな雰囲気とは少し違うな」
とは思っていましたが、きっとそれだけではない作家に成長したとい
う事なのでしょうか。
ラストまで読んだ時、これまでの作品以上に揺さぶられるものを感じ
ました。これからの作品が、今まで以上に楽しみです。

ご意見ご感想はこちらへ Nagi MINASE<nagi@kh.rim.or.jp>