Date: Mon, 27 Mar 2000 14:41:17 +0900 (JST)
From: NAITOH,Seiichirou
Subject: 帰国いたしました



S様
お久しぶりです。内藤です

昨日、一週間の訪米より帰国しました。
いろいろ感想などもありますが、今は手短に。

同行した人で、慶應SFCの人がいるのですが、
アメリカのローウェル天文台の印象について話しながら、
科学教育について考えていました。
アメリカでは、科学者が今でもスターとしてステータスを得うる。
科学がいまだにフロンティア領域を持ち、
それに挑む人間がパイオニアであるという、
ある意味ではアメリカ的な世界観なのかも知れません。

一方、海に囲まれた狭い世界で、空間的、人種的に閉じた日本では、
島国根性とでもいうべきなれ合いの世界があって、
他民族と衝突融合を繰り返したヨーロッパのようには、
コンセンサスを求めるためのロジックが必要とされていないのでしょう。
我々の公開観望会やユニバースは、あの天文台に訪れていた人たちには
関心を大いに持ってもらえそうです。
日本では、せっかくアメリカよりも全体で高い教育水準をもてるのに、
自分の外の領域に大して挑戦的、野心的な人が形成されず、
「専門じゃない」「理系は難しい」というようないいわけで
目を背けることもおおいのですが、
大人たちが熱心に天文台の説明を聞いている姿は、羨ましい程でした。
もちろん、日本にも天文に興味のある人は多いですが、
アマチュアでもマニア的な人ではなくて、全くの素人が
ああいうところで高い関心を示せるというのは、日本にはない気がします。
天文台側も、非常に充実した展示を用意していました。
学ぶべきものは多いです。

今は、時差ぼけほどではないですが頭がまとまっていないので、
改めて議論したいと思いますが、
Webページ上で模索してみることは、意義があるかも知れません。
もちろん、科学教育の専門家はいくらでもいて、
彼らから見れば的外れな議論かも知れませんが、
こういったつながりを拡張して行って考えてみるには、
ネットワークは有効ですね。
ただ、私は計算機に弱いので、ネットワークの概念から勉強しなければ。

マウナケア山頂では走らないようにしましょう。
もれなく酸欠で倒れます。

では、また。
今度また駒場に行きたいと思います。
その時は、土産話を。土産はないけど(笑)。ごめんなさいね。